広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

通訳案内士にどうやらなれたようです

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 更新が滞っていました。その理由の一つが通訳案内士試験対策でしたが、先日合格発表がネットでありました。

 

■受験のきっかけ

 2009年に両親と北京と西安に行く機会を得て、そこで日本語の堪能なガイドに出会ったこと、そして新聞でセカンドキャリアとして「通訳案内士」をしているという記事を読んで、「これはおもしろい」、「自分でもできるかも」と思ったのがきっかけでした。

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 一次試験は英語(あるいはフランス語やタイ語などガイドが可能と思う言語)と日本地理、日本歴史そして一般常識の組み合わせです。語学に自信があっても、それ以外もなかなかハードなので、生半可な知識では簡単に打ち返されそうなレベル。高校時代までの知識がその後も維持出来ていればそれほど苦もないでしょうが、世界地理、世界史を高校時代に選択した理系男子にとっては結構大変でした。

 

 英語はTOEIC840点以上を2015年に取ったのでかろうじて免除されましたが、それ以外はガチンコ勝負。あえなく昨年は一般常識で不合格でした。一教科残しての撤退はさすがにないと思い、この夏に一般常識を受験し、かろうじて二次試験の口述試験の受験資格を得ました。

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■二次試験を初体験

 12月に行われた二次試験に与えられた一人当たりの時間はわずか10分ほどです。拘束時間は2時間ほどありましたが。二次試験の口述は一分程度の和文英訳、そして三枚のカードを渡されてそのうちの一枚についての英語でのプレゼン、プラス質疑応答でした。

 

 試験官は日本人と英語圏の人。和文英訳は試験官が読み上げた文章を頑張って聞き取ってそれを訳すというものでした。お題は「ねぶた」でした。青森の代表的な夏祭りです。日本人から英語で「訳してください」と言われ、ねぶたの紹介がありました。隣の椅子に用意してあった鉛筆と紙に要点を必死に書き込み、落ち着く間もなく英訳をしました。振り返るとかなりいい加減な英訳だったと思います。秋田に住んでいたので、ねぶた自身はよく知っていましたけど。

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■三つのお題から「お歳暮」を選択

 それが終わって三枚のカードを渡されました。自分の選んだ「お歳暮」、そして「一富士二鷹三茄子」、「お刺身」でした。良くも悪くも「どれでもいい」。そんな第一印象でした。どれになっても話せることはそう変わらないから。(日本語ならまだしも英語だし。)

 

 意を決して「お歳暮」を選んで英語で説明を始めました。大したことは話していないのだけど、「最近は行われることが減ってきた」とか「中元というのもある」というのを言いました。説明の後の英語の質問としては、「送られたことはあるか」、「誰に送りたいか」などありました。 

 

 英語の表現力のなさを痛感した10分間でした。とはいえ初めての刺激的な経験のなか、できるだけ、フレンドリーに試験官をガイドするつもりで、語彙力不足を必死にジェスチャーで補いながらこなしました。

 

 というわけで自信はありませんでしたが、クリスマスの日に図らずもプレゼントを頂きました。目指す人に少しでも参考になればと思い、自分が取り組んだ勉強法をいずれ紹介したいと思います。

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上海では出国時のセキュリティチェックに気を付けよう

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前回訪問時の上海(外灘にて)

■6年ぶりの上海訪問

 2泊3日で上海に行ってきました。3度目の訪問です。前回の訪問は震災の年でしたので、6年ぶりです。前回は上海の代表的な観光地にもいくことができましたが、今回は残念ながらそうした余裕もなく、唯一の楽しみは食事でした。天気にも恵まれず、宿泊先のホテルから訪問先まで徒歩で10分ほどでしたし、党大会前でレストランも遅くまでやっていないということでした。

 

 中国は買って帰るお土産が難しいと言われます。その中でお茶は比較的選ばれやすいものですが、デパートは品数が豊富でティーバックでお土産用として販売している商品も多く、おススメです。ちなみに「北京ダック味」と「麻婆豆腐味」の「プリッツ」が空港の売店に置いていました。店員によると美味しいとの事で勧められるままに買いました。会社のお土産としては評判は上々でした。

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■二度目の上海ガニ

 今がちょうど旬の上海ガニを食べるチャンスがありました。一般に9月から12月がベストシーズンだとされていますが、特に「10月のメス、11月のオス」が格別だそうです。今回行ったレストランではオス3匹とメス2匹が同じ値段でした。今のレートで日本円で2000円ほどでした。

 

 上海ガニを食べたのは2回目でしたが、日本で食べられるカニと違って小ぶりなので「食べにくい」という印象は今回も拭うことができませんでした。食べられそうなところは頑張って食べましたが、上手に食べる地元の友人を尻目に、手拭きをずいぶん汚してしまいました。

 

 ちなみに上海ガニを食べるとき、その友人から「エラと心臓は食べないように」と注意を受けました。エラは不衛生、心臓は体を冷やすのがその理由ということでした。注意を受けないとうっかり食べてしまいそうでしたが。

 

■出国時の残念な出来事
 上海ガニ以外、特段の収穫にない上海出張でしたが、残念なことが一つありました。それは出国時のセキュリティチェックでの出来事です。上海の浦東(PUDONG)空港に着いて、フライトのチェックインを済ませた後に土産物を探して回り、前日に飲んだものと同じ銘柄の紹興酒が売られていたので、(日本円1200円ほどでしたが)一本購入しました。一緒に出張に行った先輩も一本買いました。

 

 荷物は預けず、機内持ち込みにしましたので、そのまま出国手続きを経て、セキュリティチェックに向かいました。キャリーバッグにショルダーバック、そして5分前に買ったばかりの紹興酒を紙袋に入れて。

 

 自分の順番が来たので、粛々とチェックを受けようとしたら、横柄な係官が紹興酒を見つけるなり、「これは持ち込み不可」だと信じられないことを言い始めます。ライターの没収は覚悟してましたが、買ったばかりの紹興酒は全く想定外でした。

 

 「さっき買ったばかりですよ。何がいけないの」と日本語でささやかな抵抗を試みましたが、言葉も通じないし、相手は杓子定規にことをすすめたいだけようなので、「没収」に泣く泣く応じました。心の中で「冗談じゃない」と思いましたが、「郷に入っては郷に従え」するしかないかなと。

 

 ちなみに先輩は、「冗談じゃない」と係官と一触即発になり、出国手続きを済ませたにもかかわらず、再び外に出て荷物を預け、出国手続きをやり直しました。なので、一度押された出国のスタンプには手書きでバッテンマークが付けられ、その隣に同じスタンプが押されていました。(笑)

 

 アメリカ入国の際のセキュリティチェックも辟易しましたが、中国では、入国はスムーズでしたが、出国が必要以上に厳しい印象です。

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三人の登壇者がいる記者会見でサブスピーカーはどちらに座るべきか

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■三人の場合は左(向かって右)が上位

 先日、三人で記者会見を開くことになった場合、「メインスピーカーに次ぐ立場の人は、向かって右側に座るべきか、それとも左側に座るべきか?」、という質問を受けました。広報関連の業務に就いて20年余りですが、メインスピーカーが真ん中であれば、それ以外の登壇者については「どちらに座ってもいい」と認識していました。

 

 相談を受けた時は、「明確な決まりはない。オリンピックなどの表彰台では、二位は向かって左、そして三位は向かって右なので、それにならってもいいのではないか」と答えました。同時に内心では、「会見は表彰台セレモニーとは違うのだし、何か決まり事があるのかもしれない」とも思いました。

 

 相談を持ちかけた人も独自で調べたようで、なるほどと思われる記事を紹介してくれました。これによると日本には中国からはるか昔に伝わった習わしとして「左(向かって右)を上位、右(向かって左)を下位」とするのだそうです。

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左大臣が右大臣より上位

 かつて朝廷におかれた左大臣と右大臣も天皇から見て、その左にいる左大臣は右に位置する右大臣よりも位が上とされます。舞台でも左側(客席から見ると右側)が「上手」です。記事によると、これ以外にも「左上位は日常生活のしきたりにも浸透」していると。ふすまや障子のはめ方にもあてはまるのだそうです。

 

 こうした考え方に立つと、記者会見に三名で臨む場合、メインスピーカーは真ん中、その左(記者席から向かって右)がNo.2、そして右(記者席から向かって左)がNo.3となるのが「あるべき姿」と言えそうです。

 

■三社の並び順は確かに左上位

 実際の会見の現場ではどうなのでしょうか。三人が登壇したケースを調べてみました。例えば、2年前に“傾きマンション”で会見を行った旭化成のケースでは、旭化成の社長が中央、向かって右が旭化成建材の社長、そして旭化成の副社長が向かって左でした。説明もこの順番です。

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 電通が行った昨年末に社長が行った会見でも、向かって右が副社長、向かって左が人事局長。まとめサイトで問題を起こしたDeNAが行った会見でも、社長が真ん中で、夫の介護のために社長の座を譲った会長が向かって右、経営企画本部長が向かって左でした。

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 ちなみに登壇者が二名の場合は、左上位にならって左(向かって右)がメインスピーカーとするのが“座り”がいいようです。しかし、安倍首相が夫人と飛行機から降りてくる姿や皇室の新年の一般参賀の写真や映像を見ると、決まって右上位となっていて、混乱するばかりです。

 

 記者会見の席順よりも気をつけなくてはいけないのは、その内容なのは言うまでもないことですが、広報担当者なら席順を豆知識として押さえておいてもいいと思います。

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