広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

プレスリリース

通販大手の倉庫火災は模範事例になり損ねた失敗事例

■危機管理広報の模範事例 危機管理広報の模範事例として広報担当者の間で知られているとおもうのは、米J&Jのタイレノール事件と参天製薬の脅迫事件、そしてアルジェリアで起こったテロ事件での日揮の対応です。 yhkhashimoto.hatenablog.com yhkhashimoto.ha…

リリースの配信を地元自治体の広報課に相談するという手があった

■地元自治体の広報課に相談する 広報活動になれていない団体がプレスリリースを配りたいと考えた時に、どうすればいいでしょうか。営利色が強くなく、公共性が高ければ、検討に値する方法として、「地元自治体の広報課に相談する」ことがあります。 筆者自身…

プレスリリースも「複数の目で視点を何度も読み返す」ことが大事

■校閲記者とは? 記者というと反射的に、「取材をして記事を書く人」を思い浮かべます。その一方、何となくは知ってはいても、その存在を感じる機会が少ない「校閲記者」という人たちがいます。先日の朝日新聞の記事で、その人たちの仕事ぶりを初めて垣間見…

プレスリリースを推敲するときに覚えておきたい二つのこと

■プレスリリース作成で大事な推敲という作業 プレスリリースを書くときに大事なことの一つに、文章を何度も見直して推敲することがあります。プレスリリースは会社の公式文書です。ホームページにも掲載されます。時を経ても、掲載されることが通例なので、…

新聞の見出しやリリースのタイトルに必要なのは「寸鉄人を刺す」

■見出しを読むだけで記事の中身がわかる 新聞を読む習慣がある人、あるいはニュースサイトを閲覧する人でも、「見出し」がその記事を読む上での判断ポイントになります。見出しが気になれば、「どれどれ、どんな内容なの?」と。 うまくできたもので、見出し…

プレスリリースは「タイトルやリードはできるだけ簡潔に」すべきなのか

■2016年上期の日経MJヒット商品番付(上記の表は日経電子版より転載) 2016年上期の日経MJヒット商品番付をまとめた結果が、日経電子版に先月(6月7日)出ていました。この中で特定の商品は上記画像にあるように3つ。「新型プリウス」、「カップヌードル…

お辞儀はほどほどに長く、経営に関わるリスクのトップへの報告はできるだけ早く

■どの会社にもリスクが降りかかる可能性はある 企業の不祥事や事故などが後を絶ちませんが、同じような事態に巻き込まれる可能性はどの会社にもあります。従い、日ごろからの備えや未然の防止策を抜かりなく行っておかなければなりません。 yhkhashimoto.hat…

各社で微妙に異なるオバマ大統領の広島演説の日本語訳

■オバマ大統領の広島演説の日本語訳 新聞の読み比べをして、かつそれぞれを丁寧に熟読しないと気がつかないことがあります。それを先日の朝日新聞6月24日付「池上彰の新聞ななめ読み」で教えられました。5月末に来日したオバマ大統領の広島演説を取り上げた…

プレスリリースの作成スキルより高めなければいけないもの

■プレスリリースの作成にかかる手間 プレスリリースを作成するのに、通常どのくらいの期間がかかるでしょうか。発表内容によっても違いますが、筆者の経験でいえば、例えば新商品なら発表日の2~3週間前から準備を進めることが多かった。発表会付きならもっ…

「会社案内」と「ファクトブック」のいいとこ取りした「プレスキット」

■「会社案内」、「ファクトブック」、そして「プレスキット」 広報活動において、プレスリリースはおなじみでも、「プレスキット」は案外知られていない地味な存在です。大きな会社なら「会社案内」や「ファクトブック」があり、わざわざ作る必要のないもの…

二本の「ソーセージ」の記事で感じた広報活動の原点

■二本の「ソーセージ」記事 5月29日の朝日新聞の地方版(ちば首都圏)に「ソーセージ」の話題が二本載っていました。一つは富津市の「マザー牧場」内に「手作りハム・ソーセージ工房」が3月に完成し、その工房の責任者にスポットをあてた記事です。 www.asah…

飲食業界と新聞業界の意外な共通点

■飲食業界と新聞業界の意外な共通点 少子高齢化が進み、お酒を飲まなくなった若者が増えている風潮も手伝って、飲食業界も厳しい状況にあるといいます。市場規模は、「1997年の29兆円をピークに下がり続けて、現在はおよそ2割減の23~24兆円」。 diamond.jp …

【お知らせ】「会社やお店を『広報のチカラ』でパワーアップ講座」を6月9日に開催します

このたび、広報力向上講座を行うことになりました。日ごろ本ブログでしたためている広報に関するノウハウをお伝えします。ご興味のある方のご参加をお待ちしています。 ■明日から即実践!!会社やお店を「広報のチカラ」でパワーアップ! 2016年6月9日(木) 14:0…

後ろ向きの内容を進んで説明する意義

■決算発表の延期はネガティブな要因がつきもの 2016年3月期決算の発表が相次いでいます。例年、ゴールデンウィーク明けに発表件数のピークを迎えますが、GW前に済ませてしまう会社も多い。東証の適時開示情報サービスを見ると、(決算以外の発表もあるでしょ…

「知った風な口の利き方をしてしまった」と後悔しないために覚えておきたい事

■「リーク」は身内だけの言葉 新たな気付きを得ようと、10数年前に出された広報の指南本を読み返しました。なるほどと思わせる内容もある反面、「リーク」という言葉を多用していることに違和感を感じました。 マスコミに対する情報発信の方法として、「一斉…

多くを知らされていない広報だからできること

■ブランドの著しい棄損を招いた三菱自動車 三菱自動車の不正問題が深刻の度合いを増しています。26日に同社の相川哲郎社長が再び会見を開き、1991年から国の法律にのっとらない方法で燃費データの測定を行っていたことを発表しました。新聞各紙が27日付の朝…

リリース作成に社外の善意の第三者の助けを借りてみよう

■リリースを易しい言葉で相手にわかるように書く 広報活動においてプレスリリースはまぎれもなく最も大事なツールです。これがなければ、不特定多数の報道機関に自社の新たな展開を伝えることはかないません。リリースの書き方について、「5W1Hが不可欠」、…

4月1日といえば、定番の広報ネタ「入社式」

今週のお題「印象に残っている新人」 ■4月1日の定番ネタ「入社式」 4月1日といえば、新年度の初日。多くの企業で新入社員の入社式が行われます。企業の採用は景気動向に大きく左右されるため、各マスコミはこぞって、取り上げることになります。特に社長の式…

「広告はわかるけど広報って何やっているの?」

■セールスライティングとリリースライティング 「押しの強い売り込み型コピーのライティングで経験を積んできたライターにとって、ソフトタッチな広報資料は、慣れるのに少々時間がかかる」と先日も紹介した「セールスライティング・ハンドブック」にありま…

60年経っても色あせないチョコのキャッチコピー

■「お口でとろけて、手に溶けない」というUSP 先日、USP(Unique Selling Proposition)の意味について、「自社や自社製品が持つ独自性やウリ」と書きました。典型的な例として、ドミノ・ピザが打ち出した「熱々のピザを30分以内にお届けします。遅れたら値…

コーチングでは5W1Hではなく4W1Hを使って質問する

■四輪大型馬車という意味もある「コーチ」 「コーチ(coach)」はスポーツ競技の指導者を表す言葉として定着していますが、もう一つの「四輪大型馬車」という意味はあまりなじみがないかもしれません。ちなみに高級皮革製品のブランドにも馬車があしらわれて…

リリースには”意気込み”を込める

■記者の興味を惹くための”とっかかり”でしかない プレスリリースに関する書籍を読むと、それぞれの著者のバックグラウンドによって、「書き方はこうすべきだ」というものが違っていて、興味深いものがあります。 広報活動には欠かせない基本ツールなので、リ…

「蟄居」の読み方が「きっちょ」とあるのは、「ちっきょ」の誤りでした。(by 朝日新聞)

■朝日新聞の「訂正して、お詫びします」 ①「『ニュースQ3 真田幸村なぜイケメン】の記事で「蟄居」の読み方が『きっちょ』とあるのは、『ちっきょ』の誤りでした。ルビを入力する際に打ち間違えました」 www.asahi.com ②「『(なるほどマネー)介護保険を使…

締め切り時間にもいろいろある

■締め切り時間と格闘する記者たち 記者と切り離せないものとして「締め切り」があります。翌日の朝刊に載せなければならない記事であれば、必ず締め切り時間までに処理を完了しなければなりません。 全国紙一つとっても21~22時ごろに締め切りを迎える12版(…

「痒い所に手が届く」広報のススメ

■「痒い所に手が届く」広報とは 記者も横のつながりがあるので、ライバル社同士で情報交換をすることがあると聞きます。そこで担当業界各社の広報対応について話題になることがあるといいます。 人間同士ですから相性もあります。ちょっとした誤解による感情…

「アプリシフト」がもたらすもの

■「スマホシフトからアプリシフト」 先日、キュレーションメディアの方の話を伺う機会がありました。それによれば、2014年ころから「スマホシフトからアプリシフト」が進行しているらしい。なるほど、スマホの1人あたり1日の利用時間の調査結果をみても、ア…

これからの企業とPR会社は「アウトソーシング」ではなく「コソーシング(co-sourcing)」

■キャリアの原点 1990年代半ばから、広報関連の仕事を続けてきました。グループ会社を含めると、3万人以上の事業会社にバブル期に入社しました。その数年後に配属された広報部が原点です。 プレスリリースやQ&Aの作成、取材誘致、記者会見やプレスツアーの設…

「VERY」成功の秘訣にみる広報活動の原点

■やはり厳しい雑誌業界 報道によると2015年の書籍と雑誌を合わせた出版物の販売金額が前年比で約5%減って、1兆5220億円と、1950年以降で最大の落ち込みだったことがわかりました。11年連続の前年割れで、ピーク時(1996年)に比べると6割弱まで縮小したこと…

PRプランナーになれば「経験豊富」なのか?

■PR会社は「経験豊富」なのか? 「広報活動を始めて間もない会社や始めたいけど何をどうしたら効果的なのかがわからない会社は、経験豊富なPR会社に活動のサポートを頼むことも一案」、という主旨のことがある広報指南本に書いていました。 「経験豊富?」と…

広報活動の第一歩は専門紙との良好な関係作りから始めよう!

■専門紙(業界紙)というカテゴリー 我々が目にする朝日新聞や日本経済新聞のような一般紙に対して、特定業界とその周辺に関するニュースを専門に取り上げる専門紙というカテゴリーがあります。業界紙ともいいます。 業界紙という言い方のほうが浸透している…