広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

何でこんな記事が出ちゃうの?

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 記事内容というのは、記者のインタビューにおける受け取り方やニュースの価値判断によって決まります。このため、“意図しない記事”が掲載されることが往々にしてあります。

 

 “意図しない記事”を防ぐには、日ごろから記者とのコミュニケーションを密にして、会社に対する正しい理解を得ておくことが基本ですが、実際のインタビューの前後に注意すべきいくつかのポイントがあります。

 

1.どこまで話すか詰めておく
 記者は他社より先にネタをつかみ、それを記事にしようとしてインタビューに臨んできます。このため、広報は取材対象者に対して、聞かれそうなことや注意点を事前にインプットする必要がありますが、この中で、「どこまで話してよいか」の意思統一を図っておくようにします。

 

 特に、サービス精神が旺盛な取材応対者の場合は、“意図しない記事”の例を示し、「言うべきこと以上の発言は控えていただく」ことに理解と協力を得るようにします。記者との信頼関係に自信が持てない場合は、このプロセスは欠かせないと感じます。

 

2.インタビュー中の同席者の心得
 取材では広報が同席することが多いと思いますが、記者と応対する者とのやり取りを聞いている数少ない同席者なわけですから、“意図しない記事”を防ぐための重要な役回りを担います。

 

 もし「これは記事になりそうだ」と感じた場合(この感度が結構大事なので改めて考えたいと思います)、「具体的なことは何も決まっていませんが、大丈夫ですか」と対象者にその場で確認しなければなりません。話の腰を折ることに気が引けるかもしれませんが、遠慮は禁物です。

 

3.インタビュー終了後の記者とのやり取り
 インタビューが終わった後、「記事になりそうか否か」、「掲載時期は何時ごろか」について記者に質問することをためらう方は少ないと思いますが、肝心の内容については、あえて触れないでおくことがないでしょうか。

 

 書こうとしている記事の内容は記者任せでも、誤解や意味の取り違えをなくすために「数字やニュアンスを念のため再度お伝えする」という確認は必須です。それが“意図しない記事”の防止にもつながります。