広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

「広報活動において特に重視する対象」に異変?

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 広報活動において欠かせない業務はまぎれもなくマスコミ対応ですが、経済広報センターが最近発表した「第12回 企業の広報活動に関する意識実態調査報告書」に興味深い傾向を見ることができます。この調査は昨年の10月に経団連加盟企業の広報担当者を対象に実施されたもので、前回の調査から3年が経過しています。230社ほどが協力しています。

 

 「広報活動において特に重視する対象」についての設問があります。最も重視する広報活動の対象として、今回も「報道関係者(マスコミ)」がトップに挙げられていますが、6年前49%、3年前57%、そして今回は50%という結果でした。

 

 3年前から5ポイント以上下がったという事になります。取引先や一般消費者、株主など他のステークホルダーの比率に大きな変化はなく、マスコミだけが突出しています。オウンドメディアの活用、SNSの発達によって、これまでのようなマスコミ偏重から少しずつ情報発信のスタイルが変わってきていることがこのデータからもうかがえます。

 

 ちなみに前回から調査に加わった「ソーシャルメディアの活用」によれば、ほぼ半数(49%)の企業が何らかの活用しており、前回調査の34%から大幅に増えています。企業の認知度向上、顧客とのコミュニケーション、企業理念やスタンスの浸透などを目的として一般化している現状が見て取れます。

 

 また、利用しているソーシャルメディアはFacebook65%、Twitter41%、YouTube37%の順番ですが、FacebookYouTubeは前回より10ポイントほど増加している一方、Twitterはなぜか20ポイント以上下がっています。情報発信ツールとしては根強いものがあると思っていただけに、なぜここまで急激に下がったのか知りたいところです。