広報担当者にとって「危機を危機として判断する」こととは
広報担当者にとって、緊急時の対応は重要なミッションの一つです。なぜなら、広報担当者の対応如何で会社のイメージが大きく毀損することもあるからです。そこで大事なのは「危機を危機として判断し、危機でないものを危機でないと判断すること」だと考えます。
なんか禅問答のような表現になってしまいましたが、危機を危機として判断する基準には3点あります。それは、「①人への健康被害があるか」、「②会社の社会的信頼を揺るがすものか」、そして「③事実が公になることで、批判を浴びるか」です。
企業のコミュニケーション活動の中では、危機を「未然に防ぐ」、「起きた時に適切な対応をとる」訓練を行うことを意識することが大事だと思います。日ごろからのリスクに対する備えを怠らず、そもそも危機に陥らないようにすること、そして、万が一リスクに直面した際に、企業の存続をかけて真摯に、そして潔い対応を行うがことができるかどうかが問われます。
ニュースで日々見聞きするように、企業側の論理になってしまった結果、社会の視点で物事を判断できずに大きな問題になったケースが枚挙にいとまがありません。また、第三者の視点や関係者の感情に目配りをすれば決して発せられなかったであろう問題発言も頻発しています。
「人は起こしたことで非難されるのではなく、起こした時にどう対応したかによって非難される」といいますが、危機が発生した時に思い起こしたい言葉です。