いざ図書館へ!おススメのジャズアルバム(上)
これまで、臆面もなく洋楽ロック、洋楽「非」ロックと愛聴盤を紹介しましたが勢いに任せて、ジャズも紹介します。ほとんどが図書館で出会った名盤たちです。
iTunesで自身が任意につけているレートが★×4or5の名曲、良曲が3曲以上入っているアルバムをアーティスト別に紹介します。5枚ずつ3回に分けます。(ジャズは曲が長いことが多いので4曲ではなく3曲にしてます。)
1.Antonio Carlos Jobim: Wave (1967)
ブラジル音楽界の至宝によるボサノバの傑作。タイトル通り、夏の浜辺でまったりビールでも飲みながら聴くのがマッチしそう。耳に心地よいストリングスが効果的で、どの曲も「さざ波」のようにやさしく響いてきて、この時期にぴったりです。
うだるような暑さの中、一服の清涼感を求めるなら、その期待を裏切ることはないでしょう。Jobimと言えば、「イパネマの娘」があまりに有名ですが、それが入っているテナーサックス奏者のStan Getzとの共作“Getz/Gilberto (1964)”もおススメです。
2. Bill Evans Trio: Waltz for Debbie (1961)
ジャズの名盤ランキングでは必ず上位に挙がるアルバム。Billの美しい旋律をベースのScott LaFaroとドラムのPaul Motianが支え、リリシズム溢れるクールな演奏を実現しています。各曲のレベルの高さは特筆ものですが、グラスの重なり合う音や談笑する声も臨場感の演出に一役買っています。
ジャズの聴き始めで推薦されることの多いアルバムという評価も当然の傑作です。ちなみにタイトル曲はBillの姪にささげられた曲なんだそうです。
このリストで唯一の日本人バンドです。しかもこの中で数少ない、学生時代(発売時は高校生)から聴いている昔からの愛聴盤。"Asayake"や"Domino Line"といった彼らの代表曲が入っています。後年にも複数のライブ盤が出ていますが、やはりこれが一番ですね。
演奏技術について筆者ごときが云々できることではありませんが、その高い力量は聴けばわかります。最近知りましたが、東京築地の中央会館での録音だそうです。何とも地味な会場ですが、演奏は超一流です。
4. Chick Corea: Return to Forever (1972)
Chick名義ですが、RTFというグループのファーストという位置づけだろうと思います。印象的でメロディアスな曲が多く、女性ボーカルも抒情的。4曲しか入っていませんが曲の長さを感じさせません。
ジャケットは当時流行っていた「かもめのジョナサン」を彷彿とさせます。"Waltz for Debbie"同様、ジャズ(というかフュージョンというべきか)の聴き始めにおススメの一枚です。親しみやすく明るいメロディなので、元気を出したいときなんかにいいと思います。
5. Incognito: Positivity (1994)
Jamiroquai同様、アシッドジャズと言われるジャンルに入ります。Jamiroquaiは洋楽「非」ロックのリストに入れてしまったので、この中に入れるのを若干迷いましたが。それはさておき、ノリのいいファンキーなジャズを聴かせてくれるIncoginito(「匿名」を意味するイタリア語だそう)です。
このバンドのアルバムは数枚聴きましたが、これが一番いいです。タイトルのようにポジティブかつパワフルな女性ボーカルが聴きどころです。
続く