四つの力(金銭、体力、知識、徳)を貯蓄する
以前のブログで「堅実に」相当する英語を調べていたら、「Down to earth」という言葉に出会ったと書きました。「地に足の着いた」という意味でもありますが、近頃気になっている言葉です。
Down to earth流などというと大仰に聞こえますが、要は、「かけなくてもいいところにはお金をかけない」、「心の充足に価値を見出す」といった心の持ちようです。これといった難しいことは何もありませんが、心掛けているのは、「家計を可視化する」ことと「無理をしない」というものなのです。
■家計を可視化する
毎月の固定費(通信費、水道光熱費等)、住宅ローン、クレジットカードの支払額、そして金融機関にある金融資産の増減をエクセルに入力しています。可視化といえるほどではないかもしれません。
家計簿をつけている余裕はなくても、月々どれだけかかっているのかを知ることは重要だと感じています。それが結果として、節約やシンプルな生活スタイルに通じるものと感じます。
■無理をしない
無理をしない、必要なことにはお金をかければいい、を心がけています。ストレスをかけずにお金をセーブできるのなら、そのセーブしたお金を気持ちの余裕につながると思いますし、それが筆者の身の丈に合っているようです。
最近、新渡戸稲造の本を読みましたが、この中で「四つの力(金銭、体力、知識、徳)を貯蓄する」が生きていくうえで大切なことと説いており、共感しました。
曰く「貯蓄とは必ずしも物質的、金銭的な貯蓄に限るものではなく、人間のあらゆる力に応用できるものである」と述べ、その上で「具体的に言うなら、第一に金銭的貯蓄はもちろんのこと、第二に体力の貯蓄、第三に知識の貯蓄、そして第四には精神力の貯蓄となる」と述べています。
さらにもっとも大切なこととして、「徳を積むこと」と結論付けています。「道は近きにありというが、(中略)人生でもっとも大切で欠くことのできないものは、それぞれ各自に備わっているものだ」と。
旧5千円札の肖像で知られている新渡戸稲造ですが、1862年に岩手県盛岡市で生まれ、北大農学部を卒業したんですね。私も北海道、東北で大学を卒業するまで過ごしたので、シンパシーを感じます。
それにしても、原敬、新渡戸稲造、石川啄木、宮澤賢治・・・偉人の宝庫ですね、盛岡市は。
東京女子大の初代学長など教育者としての顔を持つ一方、英語で書いた「武士道」などの著作でも有名です。ちなみに、NHKの朝の連ドラ「マッサン」ではないですが、新渡戸稲造も国際結婚をしているそうです。