いざ図書館へ!おススメのジャズアルバム(追加の5枚)
以前、おすすめのジャズアルバムを紹介しました。入れ忘れていたり、その後に聴いたもので新たに加えたいものが5枚あるので紹介します。いずれも図書館で借りたものというのがミソです。今回の5枚は全て図書館で借りたものです。
1.Cannonball Adderley: Somethin' Else (1958)
アルトサックス奏者のCannonball Adderleyのクレジットですが、よく言われるように実質Miles Davisのリーダーアルバムです。一曲目の"Autumn Leaves(枯葉)"はJazz史に残る名演中の名演です。この一曲を聴くだけでもその価値は十分ですが、"Love for Sale"やアルバムタイトル曲も聞き応えたっぷりです。
2.The Dave Brubeck Quartet: Dave Digs Disney (1958)
ディズニーアニメをJazzにアレンジした演奏は様々なジャズメンが試みていますが、このアルバムでは全編ディズニーです。ジャケットからも想像できるようにピアニストのDave Brubeckが明るく親しみやすい演奏に仕上げています。
アルトサックス奏者といえば、Charlie Parkerを筆頭に、1で紹介したCannonball Adderleyが知られていますが、ここで吹いているPaul Desmondはこのアルバムで初めて知りました。"Alice In Wonderland"や”When You Wish Upon A Star”といったお約束の曲でサックスがいいアクセントになっています。
3.Ella Fitzgerald & Louis Armstrong: Ella & Louis (1956)
最近図書館で借りてきたCDです。Ella FitzgeraldとLouis Armstrongという大御所が競演しているということも驚きでしたが、アルバムの完成度も高いです。ジャケットからも感じられますが、肩のこらない雰囲気がいいです。
ジャズボーカルはいろいろ聞きました。しかしアルバムを通していいなと思うものが見つからなかったのですが、これはおススメできます。ただ、サッチモの独特なダミ声とほとばしるトランペットが不慣れな方には多少の免疫が必要かもしれませんが。
4.Stan Getz & Kenny Barron: People Time (1991)
このCDも最近借りました。村上春樹の影響で学生時代からStan Getzはたまに聴いていました。しかし、アルバムを通しておススメというのは正直ありませんでしたが、このアルバムは発見でした。その死の三ヶ月前に録音されたラストアルバムなのだそうです。
死期が近づいているとはとても思えない名演群ですが、Stanの死期が迫っていることを知って聴くと、まさに鬼気迫るものがあると感じます。村上春樹の本を読むとジャンキーで無頼者の実像に驚きますが、あのJohn Coltraneをして「もし我々が彼のように吹けるものなら、一人残らず彼のように吹いているだろう」と言わしめたそうです。
5.Jaques Loussier Trio: Plays Debussy (2000)
Jaques Loussierはクラシックの名曲をジャズにアレンジすることで知られます。学生時代に友人の部屋で麻雀をするときに好んでJaques Loussierのバッハの作品を掛けていたことを思い出します。サティのジムノペディやヴィバルディの四季を取り上げたアルバムもありますが、私はこのドビュッシーを取り上げた本作が中でもお気に入りです。
暑さが和らいだこの季節の夜長に、しっとり染み渡ります。お酒を飲みながら聴くと味わい深いものがあります。クラシックやジャズになじみがない初心者にこそおススメできる一枚です。
洋楽にも入れ忘れアルバムがありました。落ち着かないのでそのうち、紹介します。