「スーツを2着買えば、2着目は半額」はお得か?
クールビズが浸透した結果、以前ほどスーツを買う機会がなくなりました。それでも着ているうちにズボンのポケットがほつれてくるので、数年おきに買い替えています。上着は着る機会が少なくなったのでもう少し長持ちしそうなのですが。
昔は、「スーツを2着買えば、2着目は半額」というPOPに釣られて、3万円のスーツを2着買って4.5万円払うというような経験があります。その時は、「いずれ必要になるものだし」などと自分に言い聞かせて購入してしまうのですが、よく考えてみると「ヘタってきた」スーツ1着の買い替えなので、必要なのは1着でいいはずです。
「服を買うなら、捨てなさい」という本が売れているそうです。(地元の図書館では100人以上の予約待ち)本は読んでいませんが、著者のインタビュー記事によれば、「買い物で失敗しないコツ」は2つあると。一つ目は「余計なものは買わない」、そして2つ目は「『買い増し』ではなく『買い替え』」です。確かにその通りだと思いました。
スーツを2着同時に買うと、それぞれ着る機会が減るので、1着だけ買うより当然長持ちします。しかしその2着が日々のローテーションの中心になるので、「ヘタってくる」時期も同じようなタイミングになります。そうするとまた2着同時に買わなければならなくなり、「負のスパイラル」におちいるような気がします。その反省から、1着だけ購入するようになりました。
「行動経済学で判明 貯蓄できない原因はその『習慣』」という日経電子版の記事に「行動経済学を基にした、買い物や投資をする際によくある行動習慣のチェックリストが載っていました。陥りがちな行動パターンと照らし合わせて「損する習慣」から脱出しようと説いています。
自分にも思い当たる行動習慣が2つありました。「50%オフなら『買わないと損』と思う」と「お昼の定食、『松、竹、梅』なら竹を選ぶ」の二つです。
今は「2着目のスーツ」を買いたいという衝動はありませんが、以前はありました。つい買ってしまうことがNGである理由として、本当に値下げ前の値段で売っていたのかは確かめようがなく、もともと安く売るために用意されたセール専用品の場合もあるからと述べています。対処法としては「欲しいものをより具体的にイメージしてから買い物に行く」のがいいと。
松竹梅の中で、最もお得感がありそうなのは竹だと錯覚して、これを選んでしまうのもNG。その理由は、お店側もそれを見込んで「一番売りたい商品」を竹に設定しているからだそうです。自分にとって適正価格かどうかを冷静に判断するべきだと述べています。