読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

記事のクリッピングサービスは使うべきか?

f:id:yhkhashimoto:20151126110344j:plain

 新聞や雑誌での報道状況を日々切り抜きするのは、広報の基本業務の一つです。クリッピングともいいます。モニタリングということもありますが、「監視する、計測する」といった意味合いがありますから、ちょっとニュアンスが違います。

 

 こうした記事のクリッピングを専門に行う会社もあります。クライアントが直接頼むこともあるし、間にPR会社が入る場合もあります。マンパワーが足りない会社、カバーしなければならないメディアが多い会社は重宝するサービスといえます。

 

 キーワードに合致した記事が、ファックス、あるいは現物(記事を切り抜きしたもの)の形で郵送されてきます。ウェブクリッピングなら、掲載されたURLの一覧が頼んだ翌朝にはメールで報告されます。

 

 こうしたサービスは便利であることは間違いないものの、頼りすぎると「広報担当者なのに新聞や雑誌にほとんど目を通さない」というおかしなことになります。

 

 このため、以前いた会社の広報部では今でも、毎朝、全国紙や業界紙、雑誌を3~4人で手分けしてチェックしています。自社の記事はもちろん、業界・行政の動向など回覧したほうがよいと思われる記事に赤鉛筆で印をつけます。

 

 これをアシスタントが切り貼りの上、必要部数をコピーして関連部署に届ける慣わしになっています。なので、新聞が切り抜きでボロボロになることも多く、主な新聞は保管用と切り抜き用の二部を購読しています。

 

 「ローテク感」満載の作業ですが、この作業のいいところは、「新聞を読む癖がつくこと」です。日々記者と向き合っているのに新聞や雑誌を読まないようでは、いい広報担当者とはいえません。

 

 以前「面別接触率」に関するブログを書きましたが、日々新聞を読むことで、どの面にどんな記事が出ているかがわかるし、広報素材を見つけるヒントも得られます。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

 クリッピングサービスを外注する場合、「(自社名)」や「(リリースのタイトル)」といったことが調査のテーマとなる場合が多いと思います。しかし、これだと他社や業界の動きはその一部しかわかりません。

 

 キーワードを競合他社や業界団体まで含めれば、当然、網羅されます。でもその分、送られてくる記事も増え、効率的ではありません。一方で、担当記者が書いている他社の記事など、広報担当者として押さえておくべきものを見逃すことになります。

 

 例えば、自動車業界を担当する全国紙の記者が、ABC自動車に関するスクープ記事を書いたとします。ところが朝の新聞チェックをおろそかにした結果、ライバルのXYZ自動車の広報担当者がこれを知らなかったと仮定すると、上司からお咎めがあるのは明らかです。

 

 外注サービスを使いつつも、せめて記事が出ることの多い新聞を3紙選んで、毎朝読むようにすることを心がけることをおススメします。

f:id:yhkhashimoto:20151028152550p:plain