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広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」は”Pretty cool! (かなりクール)”

■プレゼン指南の最高峰

 記者発表の成否はプレゼンターに負うところが大きいことは、こうした場に立ち会ったことがある人なら理解できるのはないでしょうか。あのアップルを創業したスティーブ・ジョブズがプレゼンの名手であることはよく知られています。

 

 最近読んだ「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」は発売されて5年経っていますが、記者会見にかかわる広報担当者はもちろんのこと、そうではなくても、不特定多数の前でプレゼンを行う多くの人におススメしたい本です。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

 「ウェブサイト、プレゼンテーション・スライド、プレスリリース…マーケティング資料では必ず、一番大事な問いに答えること」、これが鉄則だと述べています。それなのに「その道のプロであるはずの広報担当者ほど違反することが多い」と。

 

 その証拠として「プレスリリースはほとんどがパスワードだらけの自己中心的な文章で、時間の無駄にしかならない」と断じ、「記者にとって最大の関心事、なぜ読者が知らなければならないのかという問いにこたえてくれないからだ」と。

 

 筆者も広報担当者になりたてのころに、プレスリリースの作成にずいぶん悪戦苦闘したものです。そんなときに広報関連の本を読んで、「中学生でも理解できるような平易な文章にすべき」という記述を読んだことを思い出します。

 

■記者や読者が最も関心を持つことに目を向ける

 企業にとって、人事や事務所の移転といった「社内の変更」をプレスリリースにすることはよくあることだし、これを個人的には否定するものではありません。しかし、その伝え方一つ工夫するだけで記者の受け止め方が変わる。そのためには読者(=記者)が「最も関心を持つこと」を無視してはいけないと。

 

 その意味で、ジョブズが今でも高い支持を集めるのは、「製品を売ろうとしているのではなく、“よりよい未来という夢”」を語っているから。しかも、それをシンプルに伝えるすべを知っているからでしょう。

 

■シンプル、具体的、訴求する力、そして、、

 新製品の発表でのジョブズの特徴は「シンプルであること、具体的であること、心に訴える力が強いこと」だとあります。簡単なようで、そうではないことは経験上、わかりますが、心がけとして参考にしたいものです。

 

 音楽を日常的に聴く私のようなものにとって、iPodの登場は衝撃的でした。スローガンは「iPod。1000曲をポケットに」というワンフレーズ。「たった1文ですべてを語り、かつ、なぜ気にかける必要があるかという問いにも答えている」と。2001年に世に送り出して以降、ジョブズ本人が言うとおり「音楽の聴き方だけでなく、音楽業界全体を変えた」製品でした。

 

 「人を惹きつける18の法則」という副題が付いているくらいなので、心に留めておくべきことが多い良書ですが、「ジョブズのように話したいと思うなら、プレゼンテーションの隅から隅まで練習する時間を確保する」という言葉が印象的です。

 

 iPod以上に衝撃的だったのは言うまでもなくiPhone。紹介した本でもさまざまなところで引用されている集大成プレゼンです。誰もが軽々と扱うスマホの出発点がここにあります。2007年1月に行ったもの、「百聞は一見に如かず」です。


iPhone発表スティーブジョブズプレゼン(日本語字幕付き)

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