広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

ペルソナ作りは先入観や偏りなしが前提

■ペルソナとは?

 ペルソナという言葉があります。ラテン語で人格、仮面を意味します。筆者は、作家の三島由紀夫の生涯を描いた猪瀬直樹氏の著書を読んだので、たまたまその言葉を知っていましたが、最近はマーケティング戦略の文脈で見聞きすることが増えました。

ペルソナ―三島由紀夫伝 (文春文庫)

 

 「コンテンツマーケティング27の極意」(2014年)によれば、「ペルソナはコンテンツマーケティングのみならず、デジタルマーケティングの様々な場面で活用されている」とあります。

~編集者のように考えよう~ コンテンツマーケティング27の極意

 

 活用される背景として「『架空の顧客像』がどんな人なのかわからないようでは、実際のお客様(およびその他の購買につながる有力な要素)を理解することなどできるわけがない」と。

 

 典型的な顧客というのは、扱う商材によって何パターンかに分かれるもの。インタビュー、アンケート、報道分析などによって、名前、年齢、家族構成、趣味趣向などを細かく設定していきます。

 

■ペルソナを設定する利点

 ペルソナを設定する利点は、その側の視点に立つことができることで、気がつかなかったことに気づかされることにあります。いわば、発想の転換。顧客像を具体的に描くことは有効な考え方です。

 

 ともすれば、企業側の思い込みや主観が邪魔をしがちですが、ペルソナ視点に立つことで、情報発信のあり方やどのコンテンツをどのように充実すべきかが見えてきます。

 

 マイクロソフトの技術者が著した「ペルソナ戦略-マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする」(2007年)には、「自社の製品・サービスにとって最も重要で象徴的な仮想ユーザー」とあります。この本がきっかけで定着した考え方のようです。

ペルソナ戦略―マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする

 

■偏りのないペルソナ作り

 新聞社などで定期的に世論調査が行われます。無作為に抽出された人に対して、特定のテーマについての考えを聞き、これを集計・分析の上、紙上で発表するものです。選挙前は大掛かりな調査も行われるようですが、通常は1500人程度に聞くもの。このぐらいの人数に聞けば、集計した数値の誤差は3%以内になるそうです。

 

 世論調査は国民全体から偏りがないように意見を引き出すためのものです。コンピュータによりアトランダムに作られた電話番号に電話をかけますが、乱数表によって、世帯のだれが答えるかも事前に決まっており、その人が不在なら代わりの家族、というわけにはいかないようです。

 

 携帯電話が主流の中、固定電話のみが対象のようで、すでにそこに偏りがあるようにも思います。かといって携帯電話にかけてこられても困りますが。いずれにせよ、ペルソナ作りも先入観や偏りなしが前提です。

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