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広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

「VERY」成功の秘訣にみる広報活動の原点

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■やはり厳しい雑誌業界

 報道によると2015年の書籍と雑誌を合わせた出版物の販売金額が前年比で約5%減って、1兆5220億円と、1950年以降で最大の落ち込みだったことがわかりました。11年連続の前年割れで、ピーク時(1996年)に比べると6割弱まで縮小したことになります。特に雑誌の落ち込みが顕著で前年比約8%減の7801億円でした。

www.tokyo-np.co.jp

 

 調査結果を公表した出版科学研究所は「スマートフォンの普及で読書時間が短くなり、出版物の売り上げに影響した。雑誌は、若い世代向けの創刊や企画が乏しかった」と分析しています。

 

 確かに、スマホタブレット端末の普及で、かつては「暇つぶしの必須アイテム」であった雑誌を買わなくなった面は少なくないでしょう。ただ、この先もこの傾向が変わるとも期待薄。若い世代向けの雑誌を創刊したり、企画を打ち出したりしても、事態が好転するとは思えません。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

■「VERY」成功の秘訣を知る

 NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で18日、ファッション誌「VERY」(光文社)の今尾朝子編集長を取り上げていました。30代の家族を持つ女性が読者ターゲットの雑誌です。雑誌不況をものともせずに、約34万部(2015年7~9月)の発行部数を誇ります。

 

 今尾編集長は2007年に就任したそうです。このころの部数は23万部(2008年4~6月)ですが、カッコいいお母さん路線への転換が功を奏した形です。読者へのヒアリングや調査、あるいはイベントなど「読者との接点を積極的に設け、それを以降の企画に活かす」ことが成功の秘訣のように番組を見て感じました。

 

■広報こそ多くの接点を持つべき

 同じことは広報活動でもいえるのではないでしょうか。企業と社会の境界線に立つ広報担当者が「(社内外のあらゆるステークホルダーと)接点をできるだけ持つ」ことが、「それ以降のコミュニケーション戦略につながる」のではないかと。

 

 インターネットを通じた情報へのアクセスは誰にでも平等に与えられている機会です。一方、人的ネットワークはそうではありません。とすれば、そうした機会をみすみす逃す理由はどこにもありません。

 

 接点を持つ方法はランチや飲み会以外にもあります。例えば、プレスリリースの記者クラブへの資料配布に自分が出向くのもその一つ。誰もいなくて空振りに終わることもあるでしょうが、行けばだいたいどこかの社がいるものです。

 

 初対面なら挨拶するいいチャンスだし、そうでなければ一声かけて忙しそうなら退散するまで。時間をちょっとでもとってくれそうなら、リリースの説明をするもよしです。そうした機会を億劫だと感じるようだと広報担当者としてはそれまでです。

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