新聞の行為者率が3人に1人になったけど新聞はほとんど報じていないのはなぜ?
■土曜に新聞を読む20代女性がゼロ⁉
2月17日、NHK放送文化研究所が5年ごとに行う、「2015年国民生活時間調査」の結果がまとまりました。最も特徴的なのは、新聞の行為者率(1日の中で15分以上見ている人の率)の減少です。
1995年、2005年、2015年の順で見ていきます。平日は52%→44%→33%、土曜は50%→47%→35%、そして日曜は48%→43%→33%。20年前は二人に一人が読んでいた新聞が、とうとう三人に一人になってしまいました。この5年間の減少が大きいことが一目瞭然です。
朝の通勤電車の中で新聞を折りたたんで読んでいる人が、めっきり少なくなったのを多くの人が実感しているはず。今回のデータからもそれが裏付けられます。ちなみに男女ともに、10代~20代は曜日を問わず、10%未満。以下は報告書から転載した年齢別の新聞の行為者率です。半分以上の人が読んでいるのは60代以上に限られます。
中でも女性の20代が最も低く、土曜に新聞を読む20代女性の比率は0%!(10代は3%)20年前は3割前後の読者が20代女性にもいましたが、ここまで下がっていることに驚くほかありません。(*20代女性はサンプルが100人未満で少なく、誤差が大きいので参考値。)
■朝日や日経が取り上げたのは「早寝早起きが進んだこと」
テレビの行為者率も1995年に比べて減少していますが、それでも2015年の結果は、平日、土曜、日曜いずれも85%の高い数字となっており、お茶の間最大の娯楽の地位は変わっていません。ちなみにここでも20代女性が最も低い64%(10代女性は77%)となっています。
ちなみに「国民生活時間調査」の発表があったのはネットで知りました。購読している朝日新聞にも出ていたことをのちに知りましたが、記事を見逃していました。それもそのはずで、見出しが「早寝早起き進み自由時間が減少 NHK研究所が生活調査」だったから。しかも「テレビを見たり新聞を読んだりする時間は、若い世代だけでなく中高年層でも減っているという」だけ。
平日の早寝早起きが進んだこともニュースなのでしょうが、「新聞の行為者率が3人に1人に減少」とか、「若者の新聞離れが加速」といった内容の記事だったら、「どれどれ」と読み進めるに違いなかったと思います。共同通信の配信による日経の記事では、一切触れずじまい。。
同じことを感じた方の記事も発見しましたので、参考に貼っておきます。