お酒が苦手ならお昼前の「会社レク」からのランチという手がある
■“飲み二ケーション”をググると
グーグルで“飲み二ケーション”と検索すると、予測変換で「飲みニケーション 古い」や「飲みニケーション 死語」と出てきます。他にも「うざい」とか「無駄」など散々です。(苦笑)
仕事がないならさっさと帰ればいいのに、所在無げにしている部下。そんな姿を見やって「飯食って帰ろうか」との上司のお誘い。「まってました」とばかりに勢いづく部下。筆者が若手に属していたころは、そんな光景が夜のオフィスでは当たり前でした。若手社員のまさに通過儀礼です。そもそも“飲みニケーション”なんていう言葉がなかったころのよくある話です。
メーカーの広報担当者だったこの頃、多くの接待を含めた飲み会を経験しました。その多くは記者との差し向かい、あるいはこちらが二人に記者一人。一次会のみで終わることはほとんどなく、真夜中すぎまで、河岸を変えて酒宴が続きました。
記者とともに帰路につくことも、もちろんありますが、中には飲み屋街から記者クラブに戻る猛者にも何人か出くわしました。深くは立ち入りませんでしたが、ゲラのチェックならまだしも、再び原稿を書くのだとすれば、常人のなせるわざではありません。
■記者との“飲みニケーション”はおススメ
それはともかく、記者との関係構築の第一歩としての“飲みニケーション”はおススメです。接待然とした、堅苦しい宴席にはまずならないし、する必要もありません。記者と広報担当者の関係はお互いに持ちつ持たれつが基本なのでそうした遠慮は不要です。業務円滑化のために不可欠なこと、という意味でもお互いに無言の共通理解があります。
記者も自分がお客さんという意識はほとんどないので、気軽に気さくに誘いに乗ってきます。ただ、何せ忙しい人たちです。「ドタキャン」を食らうことも必ずあります。
お酒が苦手ならランチというのも選択肢としてはあります。自分の会社に取材に来てもらって、終わった時間がちょうどお昼時なら、「近くでご一緒にいかがですか」というのはいい。しかし、わざわざランチのために記者をどこかに呼び出すというのは、生産的なこととは、どうしても思えないというのが筆者の意見。
■お昼前の「会社レク」
同じ呼び出すのなら、自社で「会社レク」をお昼前にやりましょう。新しく担当になった記者を捕まえて、「自分たちの会社のことを説明させてほしい」、と申し出るのです。たいていの記者は、喜んでその申し出を受けてくれるはず。自分たちの会社のことも知ってもらえるし、関係作りにもなるので一石二鳥です。
ちなみに、自社の雰囲気を肌で感じてもらうという意味で、記者を社員食堂にお連れする、というのもアリです。ある海外メディアの特派員は、10年以上前に連れていかれたとある会社の社員食堂のことを今でも思い出したように話してくれます。