広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

雑誌の特集の傾向を調べ、ネタの対策を練る

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■決算以外の発表をこの時期にする意味

 3月期決算の企業による発表が相次いでいます。以前の記事でも触れましたが、昨年6月に東京証券取引所が発表した「平成27年3月期決算短信発表状況の集計結果について」によると、集中日は「5月の第2週の金曜日、第3週の木曜日及び金曜日」とあります。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

 今年も同様の傾向なら、5月13日、19日、20日が集中日。決算はその企業の一年の成績を端的に表す通信簿。説明もその会社の社長を始めとした経営幹部なのが常です。つまり、マスコミの注目が集まるのは当然といえば当然です。

 

 わざわざ集中日に通常の発表をぶつけるのはもったいないことだし、その意味もあまりありません。しかし、この時期の決算以外の発表やマスコミへのアプローチは避けたほうがいいのかといえば必ずしもそうではない。

 

■情報提供から掲載まで2~3か月かかる月刊誌

 例えば、企画の検討から取材、そして記事の掲載までの足の長い雑誌なら、むしろ情報リサーチを元にした新たな企画を考え始める時期です。月刊誌なら2~3か月先の発売号を見越しています。

 

 つまり、決算取材で大わらわの記者がいる一方で、雑誌の編集者は新しい企画を探す時期でもあるわけです。自社が扱う商品によって、あるいは提供する雑誌によって、その組み合わせは無限にありますが、例えば、飲食店を経営する人なら、グルメガイドやレストラン雑誌などがアプローチの候補となります。

 

■雑誌の傾向を調べ、対策を練る

 ここで提案したいのは「傾向を調べ、対策を練る」ということです。例えば今月中に提供できるネタがあったとしても、季節感のある商品なら雑誌の発売のタイミングに合わないことがあるということ。また、バックナンバーを調べることで、企画の傾向を知っておくことも重要です。

 

 例えば「おとなの週末」なら2015年の8月号、9月号の特集はそれぞれ「銀座」、「裏渋谷」。同様に2014年は「カレー」、「旨い焼き鳥店」。雑誌のオンライン書店のサイトを見ればバックナンバーが調べられます。

雑誌のFujisan.co.jp|雑誌・定期購読専門オンライン書店

 

 「dancyu」の2015年の8月号、9月号の特集はそれぞれ「ライスカレー」、「ときめきの肉」。同様に2014年は「ときめきの肉」、「酒場はどこだ」。ちなみに2014年7月号が「カレー」でした。

 

 夏の定番企画がカレーであることがこの2誌からうかがえます。カレーの専門店を開店するとか、関連商品を新発売するといったネタは、うってつけということになります。

 

 「dancyu」で日本酒の特集があったのは新しいものから、2016年3月号、2015年3月号、同年2月号、2014年3月号、といった具合。毎年1回は特集が組まれ、しかも3月が多いことがわかります。特集の傾向を知って、対策を考えるのが得策です。

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