「わざわざ行く価値」を感じる東京駅にほど近い蕎麦屋さん
■「経済気象台」にあった「わざわざ行く価値」のある場所とは
朝日新聞のコラム「経済気象台」をよく読みます。外部の識者が持ち回りで書いている匿名コラムですが、5月14日のタイトルは「わざわざ行く価値」。コラム氏が訪れた青森県八戸市での発見を書いています。
みろく横丁、改装オープン 八戸 | どうしんウェブ/電子版(青森からこんにちは)
屋台村は新幹線の開業を機に設置され、全国の屋台村の手本とされるまでに成長。朝市もおおきな賑わいを毎週見せているそうです。他にも天然芝のトレッキングやウミネコ繁殖地の真ん中にある神社参拝といった体験も可能です。
これらの場所は新幹線の駅の近くにあるわけではない。屋台村はバスで20分。ウミネコの繁殖地に至っては、車がなければ、本数の限られた在来線で40分ほどかかるところにある。つまり「わざわざ行く価値がある」と感じるから、大勢の人が押し掛けるとだと。
北海道新幹線の開業でむしろ素通りが増えたのでは、と勝手な推測をする筆者からすると、意外な印象を持ちます。なにせ、筆者自身が秋田から北海道に行く時に、青森は必ず経由する場所でしたが、乗り換えの短期滞在ばかりだったので。
■「わざわざ行く価値」を感じる蕎麦屋さん
「わざわざ行く価値」のある場所として、人それぞれ思い浮かぶ場所がありますが、その価値の感じ方には二通りあります。一つは自分自身が住んでいたり、行ってみてとても良かったと感じるような「実体験としての価値」。そしてもう一つは「先に行った人たちが感じた価値を追体験する」こと。
コラムにあった八戸市周辺は、筆者には初耳のことでしたが、興味をそそられたので、後者になります。
首都圏に住む、筆者にも「わざわざ行く価値」を感じる場所がいくつかあります。その一つに東京駅からすぐそばの蕎麦屋。そのお店は自分が社会人になって働き始めたビルの地下一階に入居していた、10人も入れば満員になるような狭いお店。
手ごろな値段でおいしいとあって、当時から人気店。いつも昼時は並ぶしかありませんが、回転も速いので、せいぜい待っても5分程度。オーダーは決まって「大冷やしたぬき」。
その後、勤める会社は、都内の別の場所へ移転しましたが、東京駅を利用するときは、そこから数分しかかからないので、思い出したように「わざわざ行く」店でした。
しかしその後、ビルの建て替えのためにお店も閉店することに。それが5、6年前のことです。建て替え後もそのビルに入居することは知っていました。
首を長くして待っていたビルのニューアルが、ほんの半年ほど前。蕎麦屋さんも見事復活。店構えも広くなり、夜も営業するようになりました。ちょっと値上げもしたようですが、まあ良しとしましょう。
久々の「大冷やしたぬき」を「わざわざ行く価値」を大いに感じてしっかり堪能しました。