広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

今から10年後も「名刺」があって、名刺交換していると思いますか?

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■スモールビジネスと広報

 スモールビジネスや中小企業にとって、大企業のようにインパクトのあるCMによって、不特定多数の関心を得ることは難しいもの。少ない予算で、すこしでも認知度を高め好印象を築くためには、使える手段は何でも使わなければなりません。

 

 広報活動もその一つ。できることはいろいろあります。現在進行形でスモールビジネスの広報サポートに関わっていますが、その現場で感じたことを差し支えない範囲で、このブログでお伝えできればと思います。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

 大企業のように知名度があるわけではないし、インパクトのある話題提供の機会も限られるのは事実です。ただ、それは大企業もある意味では一緒。常に話題を提供できるわけではない。だから、広報担当者が社内でネタ探しをしたり、記者との接点を増やしてネタの切り口のヒントをもらったり。そんな柔軟な発想が日々求められるわけです。

 

■三つ折り名刺をもらって考えた

 スモールビジネスで自分たちの存在を知ってもらう第一歩として、まず思い浮かぶのは名刺です。(ホームページは別として。)名刺は初対面の時に必ず交換するマストアイテムだけに、相手に好印象を持ってもらうきっかけになる可能性のあるものです。

 

 

 スモールビジネスをされている方、あるいはそうでなくても、写真を挿入している名刺を使っている人がいます。マスコミから受け取った名刺のほとんどは写真がありませんが、なぜか「テレビ朝日」の方だけ写真付きの名刺を複数持っています。(たまたまかもしれませんが、印象に残っています。)

 

 二つ折りの名刺もまれに受け取りますが、三つ折りで写真が複数印刷され、その人となりを裏までびっしりと記したものを、受け取ったことが一度だけあります。その方の印象は今でも残っています。でも、名前がスッと出てくるかというとそうではない。

 

 名刺に凝るのは人の自由だし、それを否定するものではもちろんありません。でも、どんな相手に自分の印象を残したいかを考えないと、せっかくの名刺がもったいない気がします。

 

 例えば、渡す相手が(筆者のような)一見(いちげん)風な相手なら簡易版、ビジネスチャンスの意思決定に近い相手なら豪華?版というように、使い分けるということがあってもいいのではないかと。

 

■名刺は10年後もなくならない

 ところで、ビジネス環境の変化を肌で感じてきた筆者にとって、名刺がなくなる気配がないのが興味深い。なぜなら、これほどデジタルツール全盛なのに、名刺は実にアナログ的です。名刺交換の儀式も人間臭い。

 

 「今から10年後のビジネス環境を予想してみて」といわれても「想像つかない」と答えるほかありません。iPhoneが世に出たのは約10年前ですが、それまでは想像もつかない商品。これによってビジネス環境が変わった人も多いでしょう。

 

 今後もビジネス環境は変化を続けていくのでしょうが、「名刺がまだ存在し、初対面の人と名刺交換していると思いますか?」と問われたら、自信をもって「そう思える」と言える数少ないことの一つです。

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