広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

「『JK広報室』に不快感」という主張に違和感

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 ■「JK広報室」に不快感という主張

 「JK広報室」という名称に対して、その撤回を女性20人が申し入れた、という記事を読みました。「JK広報室」とは、愛知県豊橋市が市制110周年記念事業の広報活動の強化を目的に、5月末に募集を始めた女子高生による市民のための広報室。

 

 不快感を示している女性らによれば、「『JK』という表現は性産業で男性の客寄せに使われており、未来ある女子高生に対して社会的な誤解を招きかねない」というのが、改名を求めた理由。

 

 若い女性が性を売り物にする「JKビジネス」という言葉もあり、同じ女性が不快感を抱くのなら、その声に理解を示す姿勢は必要です。単に女子高生の略としか思っていなかったし、自身が使う言葉でもないので、気がつかない指摘です。

 

 しかし、その一方で、特に「違和感や不快感を持つネーミングとは思えない」というのが筆者の率直な感想。名称変更を求めるのは「行き過ぎ」じゃないか、と。ニュースの話題性を高めるのにネーミングは大事ですが、それを逸脱しているとも思いません。

 

■合わせ技でマスコミに取り上げられる可能性を高める

 「新しさと珍しさの掛け合わせ」が大きいほど、マスコミに取り上げられる可能性が高いと経験上感じます。合わせ技によって、意外性や話題性が増幅することはよくあるし、それを意図した企画やイベントも少なくありません。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

 女子高生と広報室の組み合わせは意外だし、話題性もある。なので、「いったい何をするのか」とマスコミの関心を引く効果はあるし、実際そうだった。そこに異論が出て、さらに話題になったという事例といえます。

 

 今回、豊橋市はこの記念事業を通じて、「地元に住み、働くことに誇りを持ってもらおう」という意図。広報活動の主な対象も「10~20代の若者」に定めています。そこで、デジタルに親和性があり、最新の流行にも敏感な女子高生の、フレッシュな発想を期待して「JK広報室」を設置したというわけです。

 

 別の記事によれば、福井県鯖江市には、まちづくりへの女子高生の参加で、ふるさとづくり大賞総務大臣賞を受賞した「JK課」なるプロジェクトが活動しているといいます。「JK広報室」がダメだというなら「JK課」はどうなってしまうんだという余計な心配をしてしまいます。

www.fukuishimbun.co.jp

 

 不快感を抱いて名称変更を求める一部の声に対し、市側では「変える考えはない」と。賢明な判断です。

headlines.yahoo.co.jp

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