広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

他紙から3日遅れた「ふなっしー」の記事で改めて感じた新聞チェックの”漏れ落ち”の可能性

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■「新聞一部の情報量は、中世の人の一生分に相当する」

 アメリカの建築家でグラフィック・デザイナー、TEDの創設にもかかわったリチャード・ソール・ワーマンの著書によれば、「毎週発行されている一冊の『ニューヨーク・タイムズ』には、17世紀の英国を生きた平均的な人が、一生の間に出会うよりもたくさんの情報がつまっている」と。

 

 新聞を読まない人が増える一方で、ネットからインプットされる情報が増えていることや、テレビなどからの情報に触れる機会も多いので、中世の人の人生二回分の情報に毎日接していることになります。

 

■日々総力戦の新聞チェック

  新聞一紙を読むだけでもこれだけの情報量ですが、毎朝の新聞チェックは広報担当者にとって欠かせない作業。事業会社での広報の時は、筆者を含めた3人が毎朝、10紙余りを手分けします。これはという記事は赤鉛筆でしるしをつけ、2人のアシスタントがこれを切り貼りします。

 

 すべてを完了するのは毎朝10時近く。普段の日がこうなので、発表を行った翌日や新聞がたまっている週明けや連休明けはいつもより早く出てくる必要があります。筆者のいた会社では5人で行っていたので何とかなりますが、それだけのマンパワーをさけなければ、かなりの負担の強いられる作業になります。

 

 ネットでニュース検索をかけたり、キーワードのお知らせ機能を利用したりといった方法もありますが、確実性に不安が残ります。そこで一定のコストをかけてクリッピングを専門に行う会社にお願いすることになります。「転ばぬ先の杖」として検討の余地が大いにあります。

 

 毎朝FAXで該当記事を送ってくれるところや、地方紙や雑誌の該当記事を何日か分をまとめて送ってくれるところなど、そのサービスも様々です。自社で新聞を購読していて“漏れ落ち”防止のためなら、メールで見出しを毎朝知らせてくれる廉価サービスもあるようです。

クリッピング・記事検索サービス|新聞・雑誌の切り抜き・スクラップならELNET

新聞・雑誌・WEBクリッピング 業界No.1の実績 ジャパン通信社

 

 以前も書きましたが、大事な記事を見逃してしまう、という失敗をしたことがあります。事業会社にいた時は、朝のクリッピングに総力戦で臨んでいたので、見逃しはほとんどありませんでしたが。当時の上司も「自分たち自身で新聞を読むこと」の重要性を説いていましたし、筆者もその通りだと思います。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

■3日遅れの「ふなっしー」の記事

 人手が足りないけれど、それなりに記事になる機会の多い会社や、複数の顧客を相手にするPR会社だとどうしても“漏れ落ち”が起こりやすい。このため、外部の力を頼らざるを得なくなります。

 

 発表した情報は翌日に記事なるのが定石ですが、やっかいなのは、時間差で紙面になることがあること。紙面の需給とか翌日の掲載にこだわらなかったとか、事情は様々でしょうが、最近もありました。

 

 船橋署と船橋東署が、あの「ふなっしー」を「ふなばし犯罪なっしー広報官」に委嘱したという、どうということのないニュース(苦笑)。JR船橋駅前で6月7日にイベントが行われ、朝日新聞には翌8日に記事になっていました。

www.asahi.com

 

 仕事がら、購読している新聞を含め、他紙も読むようにしていますが、10日付の産経新聞を読んでいたら、どこかで見かけた「ふなっしー」の記事。他紙から3日遅れで記事に。一般読者からするとどうでもいい問題ですが、広報担当者なら見逃しは禁物。改めてこういうことがあるんだなと感じた次第です。

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