広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

ウェブサイトにおける企業と生活者の間のギャップに関する調査結果

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■動画コンテンツに対して企業と生活者の間にギャップがある

 企業の認知度やブランド力の向上のために、今やウェブサイトは欠かせない存在。コンテンツにも工夫を凝らして、魅力的な企業としてのイメージを醸成しようと多くの会社が工夫を凝らしています。

 

 その一方で、ウェブサイトの構築において、企業が工夫しているところと、生活者が重視しているところにギャップがある、という興味深い結果が出ていました。例えば、企業は、「動画コンテンツ」に力を入れている企業が4割を超えている一方、生活者は必ずしも動画を重視していないという結果になりました。

魅力ある企業のウェブサイトは「ストーリーと客観性」がカギ|PR会社|電通PR

 

 調査結果によれば、生活者が「企業のウェブサイトに訪れた際に、詳しくサイトを見てみたいと思わせる要素」として最も多い回答は「開発秘話・背景などストーリー性があるコンテンツが掲載されている」で39%、次いで「調査データなどの客観的な情報が掲載されている」で36%。

 

 企業が工夫している動画コンテンツの掲載は15%と6位にとどまりました。手間ひまをかけて制作した動画コンテンツですが、生活者はそれほど魅力を感じていないということになります。

 

 筆者自身が企業のホームページを見に行っても、動画コンテンツを見る機会がほとんどないので、この結果にはうなずけます。たまに見ても、立ち上がりに時間がかかったり、自分にとって必要ない情報だと判断すれば、瞬時に閉じてしまった経験もあります。調査結果からも動画コンテンツに対する「低評価」にはこうした事情もあるのではないかと思います。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

■ストーリー性のある文字コンテンツが大事

 開発秘話や商品やサービスの背景、あるいは独自の調査データに生活者が共感していることが調査結果から読み取れますが、広報担当者がマスコミに話題を提供するときにも、この「ストーリ性」が大事です。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

 上記のブログで、 「広報活動の原点は現場を取材してもらうことにある」と感じたことを書きました。ここで取り上げた二つの記事は、どちらもストーリー性が背景にあり、記者もそこに面白さを感じたからこそ、大きく取り上げられたのだと。

 

 冒頭の調査結果では、「全国の20~69歳の男女計10,000人」が調査対象のようです。世代や男女別などによって、動画コンテンツに対する向き合い方にも違いがあると思われますが、詳細の分析がないのが残念です。

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