広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

初めての通訳案内士試験の雑感(下)

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■高をくくってしまった一般常識

 知識がほとんどないところからだった日本地理と日本歴史に比べ、一般常識は高をくくっていました。試験のガイドラインにも、「筆記試験時に最新の『観光白書』や新聞(一般紙)に掲載された時事問題をベースに出題する」とありました。

 

 さすがに「観光白書」のチェックはしましたが、「新聞を毎日読んでいるから、それ以外の対策は不要だろう」と。「一般常識は大丈夫」という根拠のない自信が結果的にあだとなりました。

観光白書 - 国土交通省

 

過去問について

 資格試験にしろ、入学試験にしろ、過去問を解いて傾向と対策を知り、知識を蓄えるのは定石です。通訳案内士試験も例外ではないでしょう。ただ、年ごとに出題傾向が変わることも多い印象のため、「やらないよりはやったほうがもちろんいいけど、それにひっぱられすぎないほうがいい」と個人的に感じます。

 

 あえて直前に初めて解いた2015年の過去問は、日本地理と一般常識に難問が多く、到底合格ラインに届かないことを感じて危機感を募らせましたが、もはや「後の祭り」。失意の中で調べると、奇問、珍問という指摘もあったようです。確かに、「外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問う」のにふさわしいとは思えないような設問もありました。

問題がニッチすぎる? 難問奇問珍問の国家資格「通訳案内士」 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版

 

新聞をよほど注意深く読まないと、一般常識の対策にはなりません(愛読者談)

 不安を抱えながら試験本番を迎えました。それぞれの科目を受けた第一印象は、昨年の試験問題に比べ、「外国人観光客の関心の強いもの」を問おうという姿勢が感じられました。とはいえ、特に一般常識は筆者にとって歯ごたえのある難問が多く、「新聞をよほど注意深く読まないとダメ」なのだと痛感しました。

 

 日本地理や日本歴史も難問と感じたものも、それなりにありましたが、素直な問題が多かったのではないかと。いわゆる奇問、珍問はなくなりました。まじめに勉強すれば報われる問題だったのではないでしょうか。

 

 自己採点では、日本地理6割強、日本歴史8割前後、一般常識4割前後です。日本地理がボーダー、一般常識は「赤点」なので一発突破の可能性は、きわめて低いものとなりました。新聞を愛読する者でありながら、結果的に足を引っ張ったのが一般常識でした。

 

 一般常識の問題にあった、「イスラム教徒がメッカに向かって祈る方向を示す語句」や「日本食材の海外輸出で最大の輸出金額のもの」の答えなど想像もつきません。筆者にとっては難問でした。ただ、復習してみるときちんと新聞にも出ていました。

(上記の答え:キブラ、ホタテ

ムスリム客、富山に誘え 料理セミナーや礼拝場所づくり :日本経済新聞

農水産物輸出、7452億円で最高 15年21.8%増 :日本経済新聞

 

 憲法改正についての問題もありました。「3分の2?過半数?」など自身の中途半端な知識が悔やまれます。問題としては時流にあっているだけに。

 

 1次の合格発表は11月まで待たなければなりませんが、「周到ではなかった準備による当然の結果」。いい意味であきらめつつ、無資格ガイドとのすみ分けといった政策動向も少し気にしながら、再チャレンジも視野に入れたいと思います。知的好奇心は大いに満たされるチャレンジとなりました。

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