広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

プレスリリースも「複数の目で視点を何度も読み返す」ことが大事

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■校閲記者とは?

 記者というと反射的に、「取材をして記事を書く人」を思い浮かべます。その一方、何となくは知ってはいても、その存在を感じる機会が少ない「校閲記者」という人たちがいます。先日の朝日新聞の記事で、その人たちの仕事ぶりを初めて垣間見ることができました。

 

 校閲とは、誤字・脱字はもとより原稿の誤りや不備を正し、時には原稿にある事実の確認まで行う、記事が印刷される前の最後の砦ともいうべき部門です。筆者が以前いたメーカーに例えるなら、品質保証を担っている人たちといえます。

 

 読者からの「新聞記事はどのように校正しているのでしょうか?」という質問に答える形の記事が9月24日の紙面に出ていました。記事によれば、「朝日新聞には東京・大阪本社の校閲センターに、西部・名古屋の紙面も含め点検を専門に行う約90人」の校閲記者がいるそうです。かなりの大所帯にまず驚きます。

 

 朝日新聞では、校閲記者一人が1ページを担当し、「印字した原稿に赤鉛筆で傍線を引きながら読むのが鉄則。少なくとも3回読む」ようにしているそうです。3回のチェック法はそれぞれ異なり、初回は「日本語として適切かどうか」、二回目は「事実関係の点検」、そして最後の三回目は「当事者や関係者が傷つく恐れがあったり、読者に誤った印象を与えたりする表現や構成になっていないかどうか」を見ます。

 

 いわゆる「校正」との違いは、この三回目のチェックの有無だと記事では解説しています。たとえ三回のチェックをするとしても、1ページに一人の校閲記者だと、ヒューマンエラーは起こりうるものですが、ここにも担当記者を束ねるデスクがいて、ダブルチェックをしているようです。

 

■プレスリリースも「複数の目で視点を何度も読み返す」

 入念な点検作業を行っているとはいえ、締め切り間際に入ってくる突発的なニュース原稿は、十分な確認ができないまま、印刷に回ってしまうこともあるようです。降版時間を気にしながらのまさに時間との闘いです。

 

 あげつらうつもりはありませんが、蟄居の読み方のルビを「きっちょ」とするような、思わず吹き出してしまうようなイージーミスもありました。人間のすることですから、時にはそうしたこともあります。(しないことにこしたことはありませんが。)

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 膨大な量の記事を素早く点検し誤りを正す秘訣を、「適切に分業し、複数の目で視点を変えて何度も読み返すこと」と述べています。多くの読者の目にさらされる新聞記事と同一視するのは、いかにもおこがましいですが、プレスリリースにも同じ心構えが必要だと思います。

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