広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

広告にしか目を向けていない人に「広報」のススメ

f:id:yhkhashimoto:20160827200230j:plain

■広報と広告の違い

 先日、商工会議所主催のセミナーに講師として登壇しました。改めて感じたのは、「広報」を正しく理解、認識している人が少ないということです。さすがに広告を知らない人はいませんが、広報というと、「何気なくしか知らない」(終了後の受講者アンケートの声)と。

 

 主催者が配布してくれた告知用のチラシには、講座の内容が書かれていますが、事前の確認が不十分ということもあって、項目の一つが「『広報』が通用しにくい時代」となっていました。広報ではなく「広告」が通用しにくくなっていることを説明したのですが、図らずもここでも広報と広告が混同されてしまいました。

 

 このように違いが分かりにくい広報と広告の違いですが、広報のことをそもそもご存じない人からすれば、何を目的として、どのようなことをやっているのかをわからないのも無理はないかもしれません。

 

 通用しにくくなったと筆者は感じていますが、それでも広告の効果は侮れないし、軽く考えるべきものでもありません。広告は対外コミュニケーションの手法として、広報と対をなすもの。あくまで両者を車の両輪として活用することが成功への近道です。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

■広告にしか目を向けていない人へ

 広報活動とは平たくいうと、テレビや新聞といったマスコミがそれぞれ持っている番組や記事の枠を、無償で得ようとする活動のことです。これを有償で得ようとするのが、広告の領域となります。

 

 したがって、広告とはマスコミの担当部門も違います。広報は相手が編集局や報道局なのに対し、広告は広告局や営業局です。広告はお金をかけさえすれば、望み通りの内容を広く告知することができます。

 

 一方、広報ではニュース性の有無が重要であり、掲載の判断はマスコミにゆだねられます。掲載される内容をコントロールすることはできませんが、首尾よくマスコミに取り上げられることで客観性や信頼性が付与されるため、その効果は絶大です。

 

 アンケートに、「今まで広告にしか目を向けていなかったが、これからプレスリリースの発信の準備をしたい」と書いていた方もいました。今回のセミナーで広報の一端を知っていただいたことで、自社の事業をより多くの人に知ってもらうための方法の一助となれば幸いです。

yhkhashimoto.hatenablog.com

f:id:yhkhashimoto:20151028152550p:plain