DeNAの記者会見で感じたこと
■今年の最長記者会見?
不祥事を引き起こした企業や団体による謝罪会見が後を絶ちません。つい最近もDeNAが運営する医療・健康系キュレーションサイトなどが、根拠不明な記事や著作権侵害の疑いで閉鎖に追い込まれ、事の経緯をマスコミに説明する場が設けられました。
先週、たまたま医療系の情報を得るためにGoogle検索をしたら、閉鎖後にもかかわらず件のサイトが上位表示されていました。見出しから中身のある内容を期待しましたが、見事に肩透かしをくらいました。
12月7日に行われた記者会見は3時間にも及んだそうです。「何が問題なのか、どれほど大きい問題なのか」ということがわかりにくいことが長時間に及んだ原因にあるように感じます。通常の謝罪会見では、ここまで長引くケースはほとんどありません。
■謝罪会見における服装
会見で時間とともに印象に残ったのは説明者の服装です。謝罪会見の一つの典型的な服装でした。たかが、服装と侮ることはできません。身だしなみで揚げ足を取られることがあるからです。
三人の説明者のうち、中央が社長、向かって右が会長、向かって左が経営企画本部長でしたが、男性のスーツは無地の黒でシャツはもちろん白。ネクタイも無地か遠目ではそのように見える柄で色は濃紺。二人とも見事にそろっていました。
女性会長も黒のスーツに白のカットソーでした。男性のネクタイが黒なら、そして女性のネックレスが真珠なら、そのまま喪服になりそうないでたちでした。
反省や謝罪の姿勢を感じさせる服装だと筆者は感じましたが、こういう場では、「黒は避けるべき」とも聞いたことがあります。年齢が上になればなるほど、普段のビジネスシーンでは着ない色です。一部の業界では、黒のスーツが存在感を示していますが、見る人によっては威圧的に感じることもあるでしょう。
結婚式や葬式、あるいはリクルートスーツとしては見慣れていますが、「石橋をたたいて渡る」なら謝罪会見では黒は避けて、濃紺や濃いグレー(いわゆるチャコールグレー)の無地のスーツが無難といえます。
ネクタイは地味な色の無地も一つでしょうが、普段使いにするには好みが分かれるし、持っていないという人も多いと思います。急を要することが多い謝罪会見なので、目立たない色地に小紋柄なら選択肢が広がりそうです。