広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

国立公園に訪れた外国人の数

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■外国人に人気の高いのは富士箱根伊豆国立公園

 2月8日の朝日新聞に「国立公園訪れた外国人 500万人超」という記事がありました。訪日外国人は増加の一途を辿り、2016年は前の年に比べて2割以上増えて、2403万人でしたが、5人に1人は国立公園に訪れている計算になります。国立公園を管轄する環境庁は、2020年に1000万人の外国人来訪者を目指しているそうです。

 

 最も人気が高いのは、富士箱根伊豆国立公園で257万人と全体の半分を占めます。2番目は支笏洞爺(北海道)で82万人、3番目は阿蘇くじゅう(熊本県大分県)で67万人でした。中部山岳(長野県、岐阜県富山県新潟県)が35万人、瀬戸内海が31万人と続きます。国立公園は全国に33か所ありますが、訪問地が全国的にうまくバランスしている印象です。

 

 東京からも近く、富士山を頂き、温泉地も豊富な富士箱根伊豆が人気になるのはうなずけるところです。ちなみに東京には他にも二つの国立公園があります。小笠原と秩父多摩甲斐ですが、こちらは10位までには入っていませんでした。

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■「ゴールデンルート」と「広域観光周遊ルート」

 日本に来る外国人が増えることは、経済でもプラス効果が大きく、相互理解を深めるいい機会になると思います。一方で「ゴールデンルート」と呼ばれる定番の主要観光地に集中しがちという問題もあるとも聞きます。

 

 東京や大阪といった大都市を起点や終点にそこから富士山や京都に足を伸ばす観光地巡りのことをゴールデンルートといいます。旅行の効率化を考えれば、訪日経験の浅い外国人ならそうしたコースを選ぶのも無理からぬことです。

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 観光庁では、こうした定番コースに属しない「広域観光周遊ルート」というものを2015年に7ルート、2016年にも4ルートを認定しています。同庁の資料によれば、「外国人旅行者の地方への誘客を図るため、複数の広域観光周遊ルートを認定し、 関係省庁の施策を集中投入するとともに、地域が推進する取組をパッケージで支援し、 海外に強力に発信」すると。

 

 去年認定された新ルートの一つに「広域関東周遊ルート『東京圏大回廊』」というものがあります。なんとも「前のめり」なネーミングですが、羽田や成田に加え、茨城、新潟、福島の地方空港等を 起点・終点として、点在する観光地を巡るというものです。

 

 他三件は、「日本のてっぺん。きた北海道ルート。」、「縁の道~山陰~」、「Be. Okinawa 琉球列島周遊ルート」です。これらはどれも訪日外国人の誘致を意識したものですが、われわれ日本人もこうしたルートを参考にしながら、旅を楽しむのも一興ではないかと思います。

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