飛行機が飛び交うアメリカの空港でまさかの消火訓練!?
■上着やベルトを外して、靴も脱いで行儀よく並ぶ唯一の場所
アメリカに10数年ぶりに行きました。昔行ったときは面倒と感じたことはありませんでしたが、思いのほか入国手続きが大変です。まず2009年からESTAが義務化され、渡米前に申請を完了しておく必要があります。商用、観光に関わらず全ての旅行者が取得しておかなければなりません。
入国審査はダラス空港で行いましたが、まず端末を通じて入国審査を行いました。写真撮影、指紋登録、税関申告(手書きの税関申告書の提出が不要になります)などを端末を通じて行います。日本語の案内があるので助かりますが、それがないと苦労する人は多いでしょう。
それが済むと証明書らしきものが出されますが、筆者の場合、「×」印がついており、係によって有人の入国審査に行くように促されました。時間帯にもよるのでしょうが、その日は長蛇の列でした。一緒に行った人の中には、ここでそのままパスする人もいました。「何か問題でもあるのか」と不安になりましたが、同じような人が大勢いました。
有人審査行きを命じられるのは、無作為ではないようで、現行のシステムになってから渡米経験がある人(写真や指紋を登録した人)は端末だけで済むようです。(それでも、この間にパスポートを更新した人は有人審査が必要なようですが。)
有人審査では、改めて指紋を採られます。両手の4本指、そして両手の親指の順です。そして写真が再び撮られます。そしてお決まりの渡米目的と滞在日数が聞かれました。一緒に行った人は「一言も英語も発しなくて済んだ」と冗談交じりに言っていた人がいましたが、これは例外でしょう。
セキュリティチェックが厳しくなっていたことにも驚きました。男女を問わず、靴や上着を脱ぎ、さらにズボンのベルトも外し、トレイに載せます。ノートパソコン持参でしたが、ケースから出すように命じられ、靴などと同じようにX線検査をさせられます。余計なものはできるだけ持たず、ジャージのような軽装がよさそうです。
■飛行機が飛び交う中での消火訓練??
余談になりますが、帰りのダラス空港で興味深い光景を目にしました。ラウンジで滑走路を眺めていたら、止まっていた飛行機から黒煙と炎が突然上がるのが見えました。これは大変なことと、思って写真に思わず撮りましたが、遅々として消防車が駆けつける様子はありません。
飛行機が普通に飛んでいる中で、黒煙と炎が上がるようなことは日本では考えられません。空港は即離着陸が出来ない状態になるはずです。様子を引き続き注視しているとそのうち消火(?)され、何事もなかったかのような状態に戻りました。
遠目からしか判断が付きませんが、結局のところ、消火訓練だったのではないかと。飛行機はおそらく退役したものを使っているようですが、明らかに飛行機から炎と黒煙が上がっているのが見えました。ちなみに帰りのフライトは遅滞なく飛びました。