広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

危機管理

実名報道に関して広報担当者が留意しておくべきこと

■日本人が犠牲になったダッカでのテロ事件と実名報道 7月1日深夜にバングラデシュ・ダッカの襲撃テロが発生し、日本人7名の尊い命が断たれました。日本政府は翌2日の会見で、「家族の了解をいただいていない」として、氏名の公表を見送りました。 それに同調…

お辞儀はほどほどに長く、経営に関わるリスクのトップへの報告はできるだけ早く

■どの会社にもリスクが降りかかる可能性はある 企業の不祥事や事故などが後を絶ちませんが、同じような事態に巻き込まれる可能性はどの会社にもあります。従い、日ごろからの備えや未然の防止策を抜かりなく行っておかなければなりません。 yhkhashimoto.hat…

ネット炎上と渋谷のスクランブル交差点の意外な関係

■“炎上”と渋谷のスクランブル交差点の関係 「ネットにモノを書くことは、渋谷の交差点で、ボードを掲げて立っているのと同じ」だと、朝日新聞の6月23日付の「ネット炎上、招かぬ極意 その投稿、玄関先に貼れる?」にありました。 www.asahi.com 渋谷のスクラ…

謝罪会見で辞任が回避出来たかもしれない「たられば」を考えてみた

■舛添東京都知事の辞任 6月21日、つまり今日ですが舛添要一東京都知事が正式に辞職します。「都知事の椅子」にしがみついていたかに見えましたが、「万策尽きた」と感じたのか、最後はあっさりと会見も開かずにその座を放り投げました。 yhkhashimoto.hatena…

「えさやり」、「水やり」ではなく、今は「えさあげ」、「水あげ」といいます

■「えさあげ」と「水あげ」 最近は「えさやり」といわずに「えさあげ」というそうです。朝日新聞の6月11日土曜版「街のB級言葉図鑑」で知りました。以前子供と近くの動物を飼っている施設に行ったことがあります。そこでは家から持ってきた野菜の切れ端を「…

同じ日に行われた対照的な謝罪会見

■「真摯な姿勢」が感じられない謝罪会見 不祥事やスキャンダルの発覚で記者会見を開く事例が後を絶ちません。特に舛添都知事は連日記者会見で、噴出する公私混同問題に対する釈明に追われています。同氏の会見をテレビや新聞で見聞きすると、会見のたびに謝…

聞いたことのないマスコミからの取材依頼への対処法

■聞いたことのないマスコミからの取材依頼があったら 顔なじみの記者からの取材依頼なら、人となりもわかっているし、関心のポイントも想像がつきます。なので、重要な発表を予定しているとか、後ろ暗いことがない限り、スケジュールに折り合いがつく限り、…

不祥事でも気を付けたい公表のタイミング

■公表のタイミングで大きく変わるニュースの扱い 「疑惑や不祥事は企業が把握していることが多く、自ら解明し公表したほうがよい」という主旨の話を、何度かマスコミの方から聞いたことがあります。その通りだと思いますが、公表のタイミングによって、大き…

多くを知らされていない広報だからできること

■ブランドの著しい棄損を招いた三菱自動車 三菱自動車の不正問題が深刻の度合いを増しています。26日に同社の相川哲郎社長が再び会見を開き、1991年から国の法律にのっとらない方法で燃費データの測定を行っていたことを発表しました。新聞各紙が27日付の朝…

三菱自工は「組織ぐるみだった」という前提で解決への道筋を示すべき

■「またか」も当然の三菱自動車の不祥事 三菱自動車の軽自動車4車種で燃費試験のデータを不正に操作していたことが、20日の相川哲郎社長による会見で明らかになりました。三菱自動車は2000年に「リコール隠し」の発覚以降、02年の死亡事故の原因である、大型…

「ペンは剣よりも強し」は誰が言ったのか?

■「ペンは剣よりも強し」は誰の格言か? 「ペンは剣よりも強し」。ジャーナリズムの反骨精神を端的に表した有名な言葉ですが、誰の言葉なのかは案外知られていない。そんな書き出しのコラムを4月20日の日経産業新聞のシリーズコラム「新実践 コミュニケーシ…

不祥事が発覚した企業が起こしやすい二つの行動

■「謝罪に関する二つの事実」 「ハーバードビジネスレビュー」の2016年3月号のテーマは「コーポレートガバナンス」。この中にハーバード大学などの先生による「企業が正しく謝罪する方法」という13ページのレポートが載っていました。 「謝罪に関する二つの…

震災の日に発生した爆発事故の教訓

■震災の日に発生した爆発事故の教訓 震災から丸5年。テレビや新聞でも関連の特集が多く組まれています。朝日新聞の3月3日付の首都圏版に、京葉臨海コンビナートのコスモ石油の爆発事故の検証記事がありました。筆者が住んでいる地域の対岸だったこともあり、…

ネガティブな声をコントロールするためにスタートしたプロジェクトが転換した訳

■SNSを活用して賛同者を増やす方針に転換 2005年の夏に米国で発生し、多くの犠牲者・被害者が出た大型ハリケーン・カトリーナの際、批判の矛先が赤十字社に向かったといいます。「災害がすぐそこで起こっているのに、有効な手立てを取らなかった」と。 SNSに…

中小企業がソーシャルメディアを運営するための基本原則

■SEO対策に必要なこと 自社のことを知ってもらうために今やホームページは欠かせないツールとなりました。広告を出稿したり、記者に取材をしてもらって記事になったりしても、ホームページがなければ、せっかくのチャンスを台無しにしてしまいます。 yhkhash…

失敗からどう学ぶべきか?

■失敗を「仮想体験」する たった一つの不祥事や騒動でそれまで築いてきた企業ブランドが一瞬にして崩壊してしまうことが後を絶えません。最近のタレントの例のように個人にも同じことが言えます。 yhkhashimoto.hatenablog.com 誰にも大小の失敗はつきもので…

SMAP報道で感じた「火曜日を乗り切れば・・」

■最近元気な総合週刊誌の“ツートップ” 「ありのまま取材し、ありのままのことを載せているだけ。スクープかどうかの判断は読者がすること」と総合週刊誌の編集の方の殊勝なコメントを本で読んだことがあります。とはいえ、その言葉からは「リスクを取るメデ…

不祥事が発覚するきっかけで最も多いのは?

■内部告発から端緒をつかむ スクープ記事として、不祥事が発覚するきっかけで一番多いのは、「関係者からの内部告発」と全国紙の社会部の記者から聞いたことがあります。もともと付き合いのある人から寄せられる情報の場合もあるし、匿名の投書によることも…

広報の仕事に興味があるなら、読んでおきたい本(後編)

先日の続きです。 yhkhashimoto.hatenablog.com ■「企業防衛の時代」(1990年) 原題は「When You Are The Headline(あなた(の会社)が見出しになったら」。この本の著者は、人口心臓移植手術を手がける医療機関のチーフスポークスパーソンから、後に危機…

広報の仕事に興味があるなら、読んでおきたい本(前編)

以前、広報担当者におススメの小説を紹介しました。実務書やノンフィクションでも何かと参考にしている本がありますので、2回に分けて紹介します。 yhkhashimoto.hatenablog.com yhkhashimoto.hatenablog.com ■「広報110番―パブリック・リレーションズ実務事…

ネガティブ取材への対処法はこれしかない

■「お願いした取材どうなってますか?」 企業であれ団体であれ、ポジティブな広く伝えてもらいたいニュースばかりがあるわけではありません。大小含めたリスクが内包しており、ネガティブニュースとしてセンセーショナルに取り上げられる危険性は常にありま…

2年前の大晦日に行われた午前1時半からの謝罪会見

■謝罪会見を行う時間帯 謝罪会見を行うタイミングの難しさは「横浜市の傾きマンション」における旭化成のケースでも触れましたが、時間帯にも注意する必要があります。東芝の不正会計問題が発覚して当時の社長が5月15日に会見を行いましたが、この時の開始時…

謝罪会見における涙はNG

■「謝罪会見」の特集記事 年末を迎えて、今年の「謝罪会見」に関する特集が組まれています。その一つ日経ビジネスの12月7日号「謝罪の流儀」を興味深く読みました。 旭化成は2002年、同社の発祥の地でもある延岡工場で、電気系トラブルにより火災が発生、人…

ニュースリリースにも「イーハンつける」ことを意識する

「池上彰に聞く どうなってるのニッポンの新聞」という本を興味深く読みました。特に朝日新聞に汚点を残す形となった「吉田調書」報道と慰安婦報道の誤報問題から新聞報道のあり方、新聞記者の役割などは参考になりました。 本の中で、記事に「イーハン(1…

謝罪会見ではトップが率先して説明すべき

記者クラブによってルールは多少異なりますが、企業からの発表の申し込みは2日前までに発表タイトルと発表日時を幹事社に告げ、その了解を得ることとされています。幹事社とはいわば、持ち回りの世話役で、定期的に開かれる記者クラブの集まりで決められます…

ジョンソン&ジョンソンと参天製薬の意外な共通点(後編)

ジョンソン&ジョンソンと並んで危機管理広報の模範とされる参天製薬のケースです。 ■参天製薬の例 2000年6月14日午前、大阪市に本社がある参天製薬に異物を混入した目薬とともに2000万円を要求する脅迫状が届きました。警察に届け出るとともに社内に社長を…

ジョンソン&ジョンソンと参天製薬の意外な共通点(前編)

ジョンソン&ジョンソンと参天製薬。この2社は医薬関連企業ですが、意外な共通点があります。それは、両社とも危機管理広報がうまく機能した結果、危機が発生してなお、その信頼を高めたという点です。記憶に新しい日揮の広報対応もその一つですが、両社の対…

危機管理広報のお手本といえばこれ

広報対応のまずさが企業の信用を棄損することが多い一方で、その対応で企業の信用を高めた企業もあります。発生当時に広報担当者の間で参考とすべき事例として大いに話題になったのが、日揮の広報対応です。 ■事件の概要 2013年1月16日13時40分(日本時間以…

東芝の不正会計問題における広報対応

東芝の不正会計問題は今年の4月3日の発表が発端とされています。この日、「2013年度の会計処理において、調査を必要とする事項が判明したため、特別調査委員会を設置する」という3枚もののリリースが出されました。 この中で、「業績への影響があるかも」と…

広報に対する無理解を嘆く前にすべきこと

―――「弁護士から言うなと言われているのでコメントできない。」 ―――「その件についてはお答えしかねる。」 これは、ある大手企業が3年ほど前に行った記者会見で繰り返された発言です。これによって、複数の記者が疑問と非難の声を上げ、会見が紛糾したという…