広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

復興応援三陸ひとり旅(その① 宮古編)

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浄土ヶ浜

三陸の「オアシス」

 二泊三日で三陸海岸をめぐる旅に出かけました。東日本大震災以降、仙台には二度来ましたが、それ以外の太平洋沿岸部をこれまで訪れる機会がありませんでした。震災があってから、行きたい気持ちをずっと持っていましたが、図書館で「三陸たびガイド 復興応援」という本をたまたま手に取ったこと、この3月に三陸鉄道リアス線で一部が津波で不通になっていた区間が開通したこと、で行くことを決意しました。

三陸たびガイド

 

 朝7時すぎの新幹線に東京駅から乗って、盛岡駅に到着。そこで1時間ほど待機してローカル線に乗り換えて13時過ぎに宮古に到着しました。岩手県沿岸の中央、本州最東端に位置し、「三陸のオアシス」と呼ばれるそうです。地元で配布している「三陸復興国立公園三陸ジオパーク観光ガイド」によれば、「三陸海岸の探勝の基点」とあります。

 

 津波の高さを示す用語に「津波高」と「遡上(そじょう)高」があります。海岸に達した津波の高さが津波高で、資料によると宮古市内では8.5m以上に達したといいます。一方、海岸から進入してきた津波が、陸上に上がって到達した最高地点を遡上高といいます。市内ではあの日、40m近くが達したところもあったそうです。市内各所にある津波が到達した高さはこちらのものということになります。行った日と翌朝に市内を歩き回りましたが、2mを優に超える高さ表示がある場所を5か所ほど見つけました。

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歩道橋にあった津波到達の表示

三陸の「名勝」

 市内の東に浄土ヶ浜という三陸を代表する景勝地(国の名勝にも指定)があります。駅からバスが出ており、15分ほどで着きます。ビジターセンターを抜けて遊歩道を使って向かいます。白い火山岩流紋岩)が数多く林立し、海は紺碧とエメラルドグリーンのコントラストが見事です。地元の人によれば、三陸海岸でもこのように白い岩肌が連なっている場所はここだけだそうです。

 

 「観光ガイド」の表紙は、レストハウス前から撮った浄土ヶ浜。この通りの美しい風景が眼下に広がっています。その地名は、「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆した先人の言葉に由来するそうです。

 

 遊覧船は残念ながらメンテナンスでお休みでしたが、そのかわり「青の洞窟」を20分かけてめぐる7人乗り小型ボートに乗ってみることにしました。神秘的といえなくもないですが、季節や時間帯などによって見え方が変わるそうで、正直それほどの感想は持ちませんでした。むしろ海上からみる浄土ヶ浜のほうが一見の価値ありでした。

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浄土ヶ浜ウミネコ

 この日泊まった宿は宮古駅浄土ヶ浜の間にあり、すぐ近くに旧宮古市役所や宮古港があります。宮古市役所は2018年10月に駅から直結する場所に移転しましたが、旧市役所の建物は残っています。いずれ取り壊されるのか、囲われていて中には入れませんが、震災の時の様子を示す案内板が残っており、ここにも津波が来たことがわかります。

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