読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。

震災の日に発生した爆発事故の教訓

危機管理 広報・メディア

■震災の日に発生した爆発事故の教訓

 震災から丸5年。テレビや新聞でも関連の特集が多く組まれています。朝日新聞の3月3日付の首都圏版に、京葉臨海コンビナートのコスモ石油の爆発事故の検証記事がありました。筆者が住んでいる地域の対岸だったこともあり、印象に強く残っています。もちろん当時は「対岸の火事」などと悠長に構えていられるはずもありませんでしたが。

 

 この事故では、関連会社の作業員6名が負傷、LPGタンク全17基が損傷しました。

千葉製油所の火災・爆発事故について | CSR | コスモエネルギーホールディングス

 

 地震が発生した3月11日14時46分から約1時間たった15時37分にコスモ石油千葉製油所から「タンクの配管が壊れ、ガスが漏れている」と近隣の消防局に第一報が、その10分後には「LPGタンクが炎上」との続報がもたらされます。

 

 製油所内に設置された消防署員らによる、現場指揮本部で消火作戦の検討が始まったものの「作戦を立てようにも状況が分からず、分析できなかった」と関係者が語っています。

 

 そして17時4分に激しい爆発音とともにLPGタンクが爆発、炎上。消防署員や製油所の作業員は一斉退避を余儀なくされました。爆発は5回続き、炎は数百メートルの高さに立ち上がったそうです。

 

 海上から応援にあたった海上保安庁の関係者は「海上からの判断だけで放水はできない。正確な情報を早く得ないと対応が後手に回る」と。陸上との連携の難しさが課題として残りました。手探りな中で、海上からの放水応援が奏功、翌12日に火の勢いが落ちました。これを機に、陸上からの放水を決断、「とにかく安全にガスを燃焼させる」作戦が続きました。

 

 鎮火が宣言されたのは、発生11日目の21日10時10分でした。

www.asahi.com

 

■「有害物質を含んだ黒い雨が降る」というデマ

 この爆発事故では、「黒い雨が降る」というデマがネットで拡散したことでも記憶されています。記事によれば、11日の16時ごろから爆発事故に関するツイートが始まり、21時ごろに一挙に拡散したと伝えています。

headlines.yahoo.co.jp

 

 冷静に考えれば液化天然ガスなので、有害物質が含まれるはずはないのですが。この時はツイートだけでなく、偽情報が記されたチェーンメールもデマの流布に一役買いました。コスモ石油は12日の14時半ごろにホームページ上に「タンクに貯蔵されていたのはLPガスであり、燃焼により発生した大気が人体へ及ぼす影響は非常に少ないと考えている」との内容を掲載します。

asahi.com(朝日新聞社):コスモ石油が否定 「火災で有害物質降る」のメール連鎖 - 東日本大震災

 

 正しい情報を拡散させようとする、善意の人たちの協力もあって徐々に沈静化に向かいますが、企業や行政機関が積極的に正確な情報発信を心がけることの重要性を改めて感じさせるものでした。多くの人が多くの想いを感じる日です。

身元不明なお75遺体=被災の岩手・宮城―警察庁 (時事通信) - Yahoo!ニュース

f:id:yhkhashimoto:20151028152550p:plain