広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ニッパチ」はネタ枯れの時期?

■発表タイミングと「ニッパチ」 もうすぐ2月です。最近はあまり聞かなくなりましたが、企業活動が停滞する時期、つまり経済部記者にとってネタ枯れしやすい時期として、2月と8月を併せて「ニッパチ」ということがあります。 聞かなくなった理由の一つとして…

FRB元議長と天才テナーサックス奏者の出会いを知る

■バンドマンだったFRB元議長 アラン・グリーンスパンといえば、FRB議長(1987年~2006年)を務めた米金融界の大御所。その在任時の影響力は大統領をもしのぐとされます。その自伝「波乱の時代」(2007年)に少年時代に熱中していた音楽のことが書かれていま…

「VERY」成功の秘訣にみる広報活動の原点

■やはり厳しい雑誌業界 報道によると2015年の書籍と雑誌を合わせた出版物の販売金額が前年比で約5%減って、1兆5220億円と、1950年以降で最大の落ち込みだったことがわかりました。11年連続の前年割れで、ピーク時(1996年)に比べると6割弱まで縮小したこと…

ペルソナ作りは先入観や偏りなしが前提

■ペルソナとは? ペルソナという言葉があります。ラテン語で人格、仮面を意味します。筆者は、作家の三島由紀夫の生涯を描いた猪瀬直樹氏の著書を読んだので、たまたまその言葉を知っていましたが、最近はマーケティング戦略の文脈で見聞きすることが増えま…

PRプランナーになれば「経験豊富」なのか?

■PR会社は「経験豊富」なのか? 「広報活動を始めて間もない会社や始めたいけど何をどうしたら効果的なのかがわからない会社は、経験豊富なPR会社に活動のサポートを頼むことも一案」、という主旨のことがある広報指南本に書いていました。 「経験豊富?」と…

SMAP報道で感じた「火曜日を乗り切れば・・」

■最近元気な総合週刊誌の“ツートップ” 「ありのまま取材し、ありのままのことを載せているだけ。スクープかどうかの判断は読者がすること」と総合週刊誌の編集の方の殊勝なコメントを本で読んだことがあります。とはいえ、その言葉からは「リスクを取るメデ…

文章を書く上で避けて通れない「思う」症候群

■「思います」という便利な言葉 「定刻となりましたので、ただいまより記者会見を始めさせていただきたいと思います」と口火を切るのは見慣れた(聞き慣れた)光景です。あるいは会社の送別会や忘年会などで「それでは、●●さんにご挨拶をお願いしたいと思い…

地元のパン屋さんとランチェスター戦略

■「塩パン」で一番手を目指す? 先日読んだ本に「二番手を目指した時点で、強いブランドづくりは失敗する」とあったことを書きました。一番になるのはたやすいことではありません。でも、特定カテゴリーならそれが十分可能だとありました。 yhkhashimoto.hat…

1月16日付の朝日新聞「be」で面白かった二つの記事

■朝日新聞の「フロントランナー」 朝日新聞の土曜版に「be」という別刷り特集があります。名前の由来は「Business & Entertainment」だそうです。毎週、特定の人物にスポットを当てた「フロントランナー」という一面の半分近くを使った写真が特徴的な企画…

企業が行っている地道な努力という「価値」

■「価値」とは何か 「価値」という言葉があります。改めて考えることがなかった言葉ですが、参加しているセミナーで、その意味について学びました。 デジタル大辞泉によると、 その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ち。「読む価値のある本」「価値…

広報活動の第一歩は専門紙との良好な関係作りから始めよう!

■専門紙(業界紙)というカテゴリー 我々が目にする朝日新聞や日本経済新聞のような一般紙に対して、特定業界とその周辺に関するニュースを専門に取り上げる専門紙というカテゴリーがあります。業界紙ともいいます。 業界紙という言い方のほうが浸透している…

読者にわかる文章を突き詰めると短い文章になるらしい

■読者にわかる文章とは何か 文章というものは、個人の日記でもない限り、読者を前提としています。なので、読む人のことを気にしながら書かなければなりません。ブログやニュースリリースのように、不特定多数が読者であれば、なおさらです。 「自己表現」(…

スモールビジネスのホームページ作りで大事なたった二つのこと

■集客に欠かせないツール スモールビジネスで大事なのは「積極的な集客」ですが、代表的な集客ツールといえば広告、チラシ、DM、ホームページ、そして広報(パブリシティ)です。行うビジネスやターゲットとなる顧客市場によって、効果的な集客ツールの組み…

不祥事が発覚するきっかけで最も多いのは?

■内部告発から端緒をつかむ スクープ記事として、不祥事が発覚するきっかけで一番多いのは、「関係者からの内部告発」と全国紙の社会部の記者から聞いたことがあります。もともと付き合いのある人から寄せられる情報の場合もあるし、匿名の投書によることも…

年末の1億円の振り込め詐欺被害のニュースで感じた事

■1億円の振り込め詐欺被害 昨年暮れに実家に帰省した際に、「東京都内の70代の無職女性が息子を装った振り込め詐欺の電話を受けて現金計1億円をだまし取られた」というニュースがあったことを知りました。 www.sankei.com 振り込め詐欺の被害が後を絶ちませ…

「節目の年」をきっかけにモノを処分しよう

■モノを手放す修行 インドの富裕層では、(ヒンズー教の教えなのかはわかりませんが)ある年代になると、それまで持っていたものを少しずつ手放していく修行をするのだそうです。そうして自らを律さないと一度手にしたものを手放すことは容易ではないという…

多くのCMは「消費者を動かさなかった」?

■「消費者を動かしたCM展開」とは? CM総合研究所というところが、2015年度(2014年11月~2015年10月)にCMをオンエアした商品・サービス全7591銘柄(1977社、15902作品、東京キー5局)を対象に調査を行って、「消費者を動かしたCM展開」というものを昨年末…

”強いブランド”を作るときに覚えておきたいこと

■「2位じゃダメなんですか?」、「ダメなんです」 先日、2回に分けて「広報の仕事に興味があるなら、読んでおきたい本」を紹介しました。年末年始は地元の図書館の貸し出し可能冊数が普段の倍なので、新たな知見を得た本が何冊かありました。今回紹介する本…

広報パーソンこそ「連続スペシャリスト」へシフトすべし

■「ワークシフト」にあった興味深い言葉 遅ればせながら2012年に出版された「ワークシフト」をこの年末年始に読みました。2025年にどのような働き方をしているべきか、どのような資質を高めるべきかを問いかけた本です。 この中の「ゼネラリストから『連続ス…

新聞の使命とリンカーンの言葉

■ウォーターゲート事件とワシントン・ポスト アメリカ最大の政界スキャンダルといえば、多くの人は「ウォーターゲート事件」を思い浮かべるのではないかと思います。1972年の大統領選のさなかに、民主党本部があるウォーターゲート・ビルに、盗聴器を仕掛け…

雑誌の生き残りとマイクロペイメント

■マイクロペイメントって何? 雑誌といえば書店やコンビニで購入したり、年間購読を申し込んだりすることが多いと思います。例えば、「プレジデント」の年間購読を今申し込むと12,000円(1年、24冊)だし、「週刊ダイヤモンド」は25,700円(1年、50冊)です…

踏ん張りどころの雑誌業界に期待する

■前年割れが続く出版物の売り上げ 2015年の国内の出版物の販売額が、前年より840億円少ない(5.2%減)およそ1兆5200億円となる見通しで、これまでで最大の落ち込みになるとの報道がありました。11年連続で前年割れだそうです。 200万部を超えるベストセラー…

広報の仕事に興味があるなら、読んでおきたい本(後編)

先日の続きです。 yhkhashimoto.hatenablog.com ■「企業防衛の時代」(1990年) 原題は「When You Are The Headline(あなた(の会社)が見出しになったら」。この本の著者は、人口心臓移植手術を手がける医療機関のチーフスポークスパーソンから、後に危機…