「蟄居」の読み方が「きっちょ」とあるのは、「ちっきょ」の誤りでした。(by 朝日新聞)
■朝日新聞の「訂正して、お詫びします」
①「『ニュースQ3 真田幸村なぜイケメン】の記事で「蟄居」の読み方が『きっちょ』とあるのは、『ちっきょ』の誤りでした。ルビを入力する際に打ち間違えました」
②「『(なるほどマネー)介護保険を使う:4』の記事につく図で、『介護保険を使って買うと便利な介護用品』として、車いすを挙げたのは誤りでした。車いすは借りることしかできません。また『借りられる介護用品』の条件で『要介護1以上』とあるのは『要支援1以上』の誤りでした。確認が不十分でした」
③「教育面「今子供たちは」の記事で高校2年のあいねさんの年齢が17歳とあるのは、16歳の誤りでした」
上記はいずれも今月の朝日新聞の訂正記事です。例の”誤報問題”の反省を契機に第2社会面に訂正記事を寄せるようになったせいか、よく目にするようになりました。ここに挙げた例はどれもケアレスミス。注意すれば防げるはずですが、それを犯してしまうのも人間です。
①は思わず吹き出してしまった訂正でしたが、多くの人のチェックをすり抜けてこういうことが実際に起こってしまうという好例です。②は二重の間違いを犯しています。こうした記事が出てしまうと、その記事全体の信ぴょう性が問われてしまいます。③は少し異質です。名前ではなく年齢(しかも一歳違い)なら、当事者に謝罪して済むケースも多いと思うのですが。
■リリースづくりの「チェック、ダブルチェック」
記者が書き終えた原稿はデスクの確認を経て、レイアウトを預かる整理部で見出しがつけられます。この間、誤字脱字などの基本的な間違いに加え、内容にも踏み込んで事実関係のチェック、いわゆる校閲も行われます。
訂正記事には始末書が伴い、こうしたケアレスミスが続くと、部署の異動といったペナルティもあると聞きます。1985年の日航機墜落時の地方新聞社の奮闘を描いた映画「クライマーズ・ハイ」には、主人公が見た昔の映画の「チェック、ダブルチェック」というセリフが出てきます。まさに記事には、この「チェック、ダブルチェック」が欠かせないものです。
通常、プレスリリースの作成は、広報担当者が情報の出所である部署から資料をもらい、概要の説明をうけることからスタートします。「もう少しこうした要素も加えたい」、「市場動向は何を参考にすればいいか」といったやり取りを重ね、徐々にたたき台ができてきます。
こうして完成版に近づくわけですが、ここで「チェック、ダブルチェック」が必要です。必ず周りの人にリリースを読んでもらわなければなりません。リリースづくりはともすれば、”独りよがり”になりがち。自分では気が付かなくても、第三者の指摘で気が付くことは意外に多いものです。