広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

記者会見

謝罪会見で辞任が回避出来たかもしれない「たられば」を考えてみた

■舛添東京都知事の辞任 6月21日、つまり今日ですが舛添要一東京都知事が正式に辞職します。「都知事の椅子」にしがみついていたかに見えましたが、「万策尽きた」と感じたのか、最後はあっさりと会見も開かずにその座を放り投げました。 yhkhashimoto.hatena…

「えさやり」、「水やり」ではなく、今は「えさあげ」、「水あげ」といいます

■「えさあげ」と「水あげ」 最近は「えさやり」といわずに「えさあげ」というそうです。朝日新聞の6月11日土曜版「街のB級言葉図鑑」で知りました。以前子供と近くの動物を飼っている施設に行ったことがあります。そこでは家から持ってきた野菜の切れ端を「…

同じ日に行われた対照的な謝罪会見

■「真摯な姿勢」が感じられない謝罪会見 不祥事やスキャンダルの発覚で記者会見を開く事例が後を絶ちません。特に舛添都知事は連日記者会見で、噴出する公私混同問題に対する釈明に追われています。同氏の会見をテレビや新聞で見聞きすると、会見のたびに謝…

不祥事でも気を付けたい公表のタイミング

■公表のタイミングで大きく変わるニュースの扱い 「疑惑や不祥事は企業が把握していることが多く、自ら解明し公表したほうがよい」という主旨の話を、何度かマスコミの方から聞いたことがあります。その通りだと思いますが、公表のタイミングによって、大き…

「知った風な口の利き方をしてしまった」と後悔しないために覚えておきたい事

■「リーク」は身内だけの言葉 新たな気付きを得ようと、10数年前に出された広報の指南本を読み返しました。なるほどと思わせる内容もある反面、「リーク」という言葉を多用していることに違和感を感じました。 マスコミに対する情報発信の方法として、「一斉…

多くを知らされていない広報だからできること

■ブランドの著しい棄損を招いた三菱自動車 三菱自動車の不正問題が深刻の度合いを増しています。26日に同社の相川哲郎社長が再び会見を開き、1991年から国の法律にのっとらない方法で燃費データの測定を行っていたことを発表しました。新聞各紙が27日付の朝…

パブリシティに成功しながら、その事業に失敗することもある。でも、やらないよりはましです

■「歴史は、マスコミでは成功しながら失敗した事例で満ち満ちている」 広報担当者は、新聞やテレビで広く、そして大きく取り上げられることに心を砕きます。言うまでもないことですが。それが達成されれば、得られる満足感は計り知れない。そうした成功体験…

三菱自工は「組織ぐるみだった」という前提で解決への道筋を示すべき

■「またか」も当然の三菱自動車の不祥事 三菱自動車の軽自動車4車種で燃費試験のデータを不正に操作していたことが、20日の相川哲郎社長による会見で明らかになりました。三菱自動車は2000年に「リコール隠し」の発覚以降、02年の死亡事故の原因である、大型…

「お宅の社員は、こんなこともできないのか」と感じたことはないけど…。

■「大企業で通用しても、中小企業で活躍できる人はごく一部」 「中小企業は社会の主役である。企業数の99%以上、従業者数では7割を占める」と書き出しにあった、3月12日付の朝日新聞のコラム、「経済気象台」に目が留まりました。タイトルは「中小企業活性…

不祥事が発覚した企業が起こしやすい二つの行動

■「謝罪に関する二つの事実」 「ハーバードビジネスレビュー」の2016年3月号のテーマは「コーポレートガバナンス」。この中にハーバード大学などの先生による「企業が正しく謝罪する方法」という13ページのレポートが載っていました。 「謝罪に関する二つの…

締め切り時間にもいろいろある

■締め切り時間と格闘する記者たち 記者と切り離せないものとして「締め切り」があります。翌日の朝刊に載せなければならない記事であれば、必ず締め切り時間までに処理を完了しなければなりません。 全国紙一つとっても21~22時ごろに締め切りを迎える12版(…

「痒い所に手が届く」広報のススメ

■「痒い所に手が届く」広報とは 記者も横のつながりがあるので、ライバル社同士で情報交換をすることがあると聞きます。そこで担当業界各社の広報対応について話題になることがあるといいます。 人間同士ですから相性もあります。ちょっとした誤解による感情…

何をもって情報弱者?スマホとにらめっこするのが情報強者とは思えないんだけど

■本当の”情報弱者”とは 「情報弱者」-「マスコミ報道やインターネットなどに触れる機会が少なく、情報の入手において不利な環境にいる人。また、情報の価値や真偽の判断に慣れていない人」(デジタル大辞泉) 最近読んだ「情報汚染の時代」(2014年)で、そ…

これからの企業とPR会社は「アウトソーシング」ではなく「コソーシング(co-sourcing)」

■キャリアの原点 1990年代半ばから、広報関連の仕事を続けてきました。グループ会社を含めると、3万人以上の事業会社にバブル期に入社しました。その数年後に配属された広報部が原点です。 プレスリリースやQ&Aの作成、取材誘致、記者会見やプレスツアーの設…

中国の友人が買った2つのお土産

■爆買いの行方 朝日新聞の金融情報面に「経済気象台」というコラムがあります。第一線で活躍している経済人、学者など社外筆者が匿名で執筆しています。興味深い内容は、切り取って手帳にはさんでます。 2月10日は「『爆買い』の行方は?」と題し、7日から(…

記者クラブに接近するきっかけとして覚えておきたいこと

■お互いにとって都合のいい「記者クラブ」 官公庁や地方自治体には必ずと言っていいほど記者クラブがあります。役所の中にこうした施設があることで、情報をタイムリーにマスコミに伝えられる。マスコミ側にとっても働く場所が取材先ということで、双方にと…

失敗からどう学ぶべきか?

■失敗を「仮想体験」する たった一つの不祥事や騒動でそれまで築いてきた企業ブランドが一瞬にして崩壊してしまうことが後を絶えません。最近のタレントの例のように個人にも同じことが言えます。 yhkhashimoto.hatenablog.com 誰にも大小の失敗はつきもので…

文章を書く上で避けて通れない「思う」症候群

■「思います」という便利な言葉 「定刻となりましたので、ただいまより記者会見を始めさせていただきたいと思います」と口火を切るのは見慣れた(聞き慣れた)光景です。あるいは会社の送別会や忘年会などで「それでは、●●さんにご挨拶をお願いしたいと思い…