日本に住む外国人の「順応度」を図る三つの指標
■日本に住む外国人の「順応度」のはかり方
先日のブログで書いた「トーキョーの謎は今日も深まる」に日本に住む外国人の「順応度」を図るために、「箸、納豆、正座」の三つがあると述べています。日本人でも、箸の持ち方が変わっていたり、納豆や正座が苦手という人は少なくありませんが、なかなか的を得ています。
納豆もその一つですが、発酵食品がブームだという記事がありました。発酵食品とは、微生物のもつ酵素によって、ブドウ糖のような有機物が分解して、アルコール・有機酸・炭酸ガスなどを生ずる食品を指しますが、この記事によれば、微生物が生きたまま腸内に入り、整腸作用を促すのはヨーグルトと納豆だといいます。
パンやみそ、酢なども発酵食品ですが、これらは製造過程で加熱処理を行うため、微生物が死滅してしまいます。記事を読むと発酵と腐敗が紙一重であることがわかります。
つまり、「微生物は自分が生きていくために食品の成分をエサとして食べ、違うものを放出します。この微生物の“排せつ物”が人間にとって有益な場合が『発酵』、有害な場合が『腐敗』」。
ただ、微生物が生きていなければダメかというと必ずしもそうではなく、微生物が作り出したものが有用であれば、たとえ微生物がその役目を終えても、健康効果が期待できるのだと。
■納豆の効用
納豆は好き嫌いがはっきりしている食品だと思います。筆者は好物ですし、以前昼食をともにすることが多かった会社の同僚は、週2~3回納豆を食べていました(筆者は朝か夜派です)。好きな人がいる一方で、冒頭の本の著者は、その感想をただ一言「ゲーッ!」。健康食品として外国人にも一定の認知度がある納豆ですが、順応のハードルは低くなさそうです。
納豆の効用は整腸だけでありません。最近の調査結果によると、「脳卒中で亡くなるリスクが約3割低い」と。納豆に含まれる微生物が、血栓が詰まるのを防ぐ作用のあるのではと推測されています。
最近メキシコ料理を食べる機会を得ましたが、タコスに他の具をのせる前に、「サワークリーム」をベースに塗って食べると美味しいと教わりました。確かにその通り。ちなみにサワークリームは生クリームを発酵させたものだということも併せて知る機会となりました。