何でこんな記事が出ちゃうの?その2
1月11日に「何でこんな記事がでちゃうの?」を書きましたが、最近の失敗例を元にもう一度考えてみたいと思います。
とある業界の専門紙の担当記者にインタビューを依頼したところ、インタビューを設定した日の都合がつかなくなり、ピンチヒッターとして別の記者に来てもらうことになりました。(こうしたことは往々にしてあることです。)
例え担当記者でも取材テーマがかなり専門的で、私にとっても正直、ちんぷんかんぷんな内容です。このため、代理で取材する記者には日本人スタッフによる事前ブリーフィングを提案しましたが、双方の都合が付かずに流れてしまいました。
加えて、インタビューに答える応対者が外国人。英語の説明であることをお伝えしていましたが、その記者は英語のコミュニケーションで問題ないという事で通訳を介さずに行われました。
「代理の記者」、「難しい内容」、「英語の取材」と厳しい条件が重なり、後日掲載された記事はまさに「なんでこんな記事になっちゃうの?」という内容となってしまいました。
こちらとしては大きな不満を残す記事内容となり、その旨の抗議をその記者には行いましたが、後の祭りです。勉強熱心で丁寧な取材を行う記者は少なくありませんし、この記者もそうであると信じます。この新聞社とは良好な関係を築きたいと考えていただけにとても残念な結果となってしまいました。
ここから得た教訓は「事前、事後のブリーフィングに労を惜しまない」ということです。事前のブリーフィングが流れてしまったのなら、終了後に記者に時間を少しでも作ってもらってニュアンスなどを改めて確認したり、電話フォローが不可欠でした。
記者はいつ掲載するとわざわざ伝えてくれないものですし、電話での確認をしないまま思い込みによって記事になってしまうこともあります。このため、記者のためでもあると思って有難迷惑と取られても、誤解や意味の取り違えをなくすために「数字やニュアンスを念のため再度お伝えする」ことを怠るべきではないという事を改めて思い知らされました。