猫を飼うと健康にいいという二つの理由
■「なぜ、猫はあなたを見ると仰向けに転がるのか?」
猫と暮らし始めると、その不思議な習性に苦笑することが少なくありませんが、「仰向けになる」というのもその一つ。猫がまどろんでいるときに、名前を呼んだり、なでてやると、仰向けになっておなかを出して、体をくねくねさせることがあります。
猫のお腹は柔らかいデリケートな部分なので、人間に触らせるのを嫌がることが多いはず。無防備な状態を自らつくっているわけだから、なついていると感じさせるしぐさです。
どのような意味があるのかが気になって、「なぜ、猫はあなたを見ると仰向けに転がるのか?」(2009年)という本を手に取りました。猫特有の習性の意味が解説されています。ちなみに「猫に超能力はあるか?」という兄弟本もあります。猫の写真家として知られる岩合光昭氏のほほえましい写真がいいアクセントになっていて、猫好きにはおススメの本です。
これによると、「私がお腹をみせてころがるのは、あなたの前で弱みをさらす姿勢をとれるほどあなたを信頼している」のだと。高評価に一安心といったところです。(苦笑)
先に猫が起きている朝などは、足への甘噛み攻撃されたり、帰宅時には駆け寄ってきて、その小さな体をこれでもかとスリスリするなど、活発なときもあります。そうかと思うと、眠かったり、体を動かしたくないときにこうした、仰向け行動をして、甘えてきます。
まさに、本の表紙の猫のようなしぐさですが、「お腹をなでてちょうだい」と誘っていることを必ずしも意図していません。実際、お腹を触ると、その足で払いのけようと、嫌がるそぶりを見せることもあるから。
■猫を飼うと健康にいいという二つの理由
帰宅時のあいさつで、「足に体をスリスリさせる」のも、お約束の習性です。「まず頭のてっぺんか横面をあなたに押し付け、そこからわき腹をこすりつけ、最後にちょっとだけ尾をからませる」と本にうまく描写されています。
猫には、臭腺がこめかみと口の裂け目のところ、そして尾の付け根の3か所にあるそうです。これをスリスリすることで飼い主に「におい付け」をしてということになります。
先日我が家を尋ねてきた若者にも、「よくなついている」とほめられました。おっとりしているというか、人懐っこいというか。初対面の人の足にも全力で「におい付け」をするほどなので。
2歳を無事に迎えたカイ君ですが、本によれば、「猫を飼うと健康にいいという証拠はたくさんある」そうです。その理由の一つが、「猫とのやさしい肉体的接触で人間同士のつきあいによるストレスが大いに解消される」こと。もう一つが、「単純で偽りのない関係によってなぜか開放された気分になる」こと。わかるような気がします。