TDRの値上げ報道があったのでOLCのアニュアルレポートを読んでみた
■入園料の値上げを決めた東京ディズニーリゾート
東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)が、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの入園料を4月1日から値上げすることを決めました。いずれかで1日楽しめる「1デーパスポート」は大人で500円の値上げとなり、7,400円になります。(夕方以降に入園できる一部のパスポートには据え置きアリ。)
何度かこれまで、行く機会に恵まれましたが、そのころは5000~6000円ほどだったと記憶しています。震災直後のゴールデンウイークに行ったのが最後です。爪痕が至る所に残っていたことが印象的でした。信じられないほど空いていたし。
「アトラクション整備やパレードの充実で入園者の体験価値を向上させるため」というのが理由。これで3年連続の値上げだといいます。
日本経済新聞によると、テーマパークの西の雄、ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)は7年連続の値上げをすでに決めていて、TDRとUSJの入園料が並ぶことになるらしい。
■記事の掲載面
値上げの是非はさておき、このニュースは朝日新聞の2月9日付の記事で知りました。掲載されていたのは第三社会面(裏表紙の番組表をめくると第一、第二社会面)。ちなみに同じニュースを読売新聞では経済面、毎日新聞は朝日と同じ第三社会面でした。
通常、民間企業のニュースのほとんどは経済面に掲載されます。しかし、こうした生活者の関心の高いニュースは、社会面に掲載されることがあります。書いたのは経済部の記者であっても。
■OLCのアニュアルレポートを読んでみた
アニュアルレポートというのは、文字通り年次報告書のこと。その会社の業績、財務状況、そして事業内容が記載されているものです。義務付けられているものではないはずですが、上場企業が特に海外投資家を意識して制作されています。
なので、元々は英語で作り始めた企業が多い。「せっかく英語版を毎年作るのだから日本語版も作ろう」という流れで、日本語のアニュアルレポートも珍しくなくなりました。企業にとってはコスト負担が増えますが、情報開示の流れの一環としていいことです。
TDRを運営するオリエンタルランドのアニュアルレポートによると、「(入園者全体の)約7割が女性、6割強が首都圏、約5割が18~39歳、一人当たり売上高は1.1万円、平均滞留時間は約9時間」。「都内に住む20~30代の女性」というのが平均的な入園者像といえそうです。
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国内のテーマパークの年間入園者数はTDRが2700万人超。2位のUSJ(975万人)、3位のハウステンボス(192万人)を大きく引き離してのトップであることがわかります。
2023年に3000万人レベルに引き上げるのが目標の同社は、昨年から10年間で5000億円の投資を行うそう。また、「舞浜エリア外での新たな成長の柱となる事業の確立」を目指していくとも。沖縄進出が噂され、そうした報道もなされていますが、成り行きが気になるところです。