ブログが読後の備忘録になる
特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
■ブログが読後の備忘録
読書を趣味にする人には、「読書そのもの、読書をしているその時間が至福の時と感じて、価値を見出す人」と、「読書によって何かを得たり、気づいたりして、それを行動や考えに活かそうとする人」、の二種類いると感じます。
「自分は両方だ」という人もいるでしょう。(筆者もそうです。)本の内容によって、向き合い方や楽しみ方は違うので。どちらにせよ、読書の効用を共有する仲間として大いに結構なことです。
インターネットによって、流通情報量が15年前の2倍に増える一方で、消費情報量はほとんど変わらないというデータを総務省が出しています。ネットの恩恵を受けている一人として感じるのは、情報化社会の今だからこそ、読書に価値がある。
ブログを定期的に書くようになって感じるのは、本を読んだ後の気づきや振り返りができるという利点があるということ。忘れていた読後感を思い出すことができます。他人様がその頭で考え抜いて編み出した文章を、自分の頭で再構築することができます。
人によってはメモに残したり、ノートに書き記したりする人もいるでしょうが、ブログがその代わりを果たしてくれています。
■買おうが借りようが本への向き合い方は変わらない
幸い住んでいる地域には図書館が複数あり、蔵書数も多い。なので、本を購入する頻度や投資額はそれほど多いとは言えませんが、読む本の数は少なくないほうだと思います。
「図書館で借りたり、古本屋で本を買うことに反対」している旨のことが書かれた本を読んだことがあります。図書館で借りた本は、書き込みや折り目を入れることができないし、期限が来たら返さなきゃならない。古本屋だとベストセラーは出回るが、良書は出回らないと。「買った本なら元を取ろうと真剣に読む」という主張です。
新書やベストセラーに関心がないせいもあるのでしょうが、買おうが借りようが、良書は良書だし、その逆もそう。タイトルや書き出しに釣られても、思ったほどの中身がなかった本も結構あります。筆者がおススメするのは、気に入った本の中で引用されたり、紹介されている本です。
今は実用書中心の読書生活ですが、青春時代は小説を読むことが多かった。一冊とは厳しい注文ですが、今でも手元にある中から、「青春の一冊」を挙げるなら、高校時代に買った阿部公房の「箱男」にします。まだ、当時の箱付きハードカバーがアマゾンで購入できるとは驚きです。
4月23日はヨーロッパ発祥の本を贈る日「サンジョルディの日」だそうです。