広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

通訳案内士試験の合格を目指す人たちへ

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 12月25日のクリスマスに「通訳案内士」の合格発表がネットを通じて行われました。受かると思ってませんでしたが、土俵際で持ちこたえたようで、受験番号がありました。外国からの観光客が年間2000万人を超え、2020年の東京オリンピックを控えて、今後通訳案内士への関心も高まると思うので、これから受けてみようと思う方にちょっとでも参考になればと思い、独学での試験突破法を書いてみます。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

 一次試験は、受験する言語(例えば英語)、そして日本地理、日本歴史、そして一般常識があります、英語ならTOEIC840点以上で、一般常識ならセンター試験の「現代社会」で一定点数を取れれば免除になります。筆者は通訳案内士試験の英語の筆記はTOEICを受けていたので免除されました。日本政府観光局のHPに免除の条件などは載っています。

 

 2016年に英語を除く3科目を受験し、日本地理6割強、日本歴史8割弱、一般常識4割弱の自己採点でした。結果、一般常識が不合格となって今年の8月に再受験となりました。結果はそれでも6割強とボーダーラインでした。通訳案内士試験のガイドラインによると、一般常識は「60点を合格基準点」(日本地理と日本歴史は70点)とするとありますが、上述のように、それを下回っても合格に達することはあります。

 

■基礎学力を蓄える

 言うまでもないことですが、ガイドをしようと思う言語が一定レベルにあることは必須です。これに近道はありません。ただ、通訳案内士の試験が年に一回なのに対し、英語で受ける場合、TOEICで高得点を目指して、英語の筆記試験の「免除」を目指すという方法があります。自身もそうでしたが、TOEICを20年ぶりに受けて、この結果で受験を決意しました。まず、TOEICで腕試しという方法があります。

 

 英語以外は一から対策に着手しました。あれこれ手を出すのではなく、購入した参考書は日本地理と日本歴史で一冊ずつでした。日本地理は「旅に出たくなる地図 日本」です。

旅に出たくなる地図 日本 (旅に出たくなるシリーズ1)

 

 日本歴史は「山川 詳説日本史図録」です。どちらの本も多くの合格者が勧めている参考書でしたが、その価値のある本だと思います。写真も豊富なので眺めているだけでも違います。

山川 詳説日本史図録 第7版: 日B309準拠

 

 一般常識は最も対策が取りづらい科目でしたが、特に参考図書は買わずに国交省が毎年発行している「観光白書」をダウンロードして何度も読み返したことと、新聞を丁寧に読むことを心がけました。

yhkhashimoto.hatenablog.com

 

 基礎学力向上のためにテレビ番組も活用しました。日本地理ならNHKの「ブラタモリ」や日本の世界遺産を紹介する番組、日本歴史ならNHKBSの「英雄たちの選択」やEテレの「NHK高校講座 日本史」を録りだめしておいて、夕食時によく見ていました。後、Eテレの「ニュースで英会話」は英語学習と一般常識対策の一石二鳥になると思います。

 

■過去問と「ハロー通訳アカデミー」

 過去問に取り組むのは必須です。傾向がわかるし、実力を図る唯一の手段なので。過去問は以下のサイトが使えます。「ハロー通訳アカデミー」は過去問はもちろん、試験対策に関する情報がとても充実しています。しかも全て無料です。ここで配布しているプリント類には大いに助けられました。

blog.goo.ne.jp

 

 通訳案内士を目指すなら必ずチェックしておくべきサイトです。参考情報があまりに多くて驚きます。ハローアカデミー主催のセミナーにも参加したことがありますが、これも参考になりました。

 

■二次試験には「CD付きの本」を図書館で借りまくる

 二次試験の対策には、CD付きの本を図書館で借りて、それをiPodtouchで繰り返し聞き、ノートに書き起こしました。例えば以下のような本です。図書館の検索システムを使って「英語で」、「日本」という二つのキーワードを頼りにCD付きの本を探し、それを片っ端から借りてダウンロードしていきました。平日は通勤時間に聴くぐらいしかできませんが、何度も繰り返すとそれなりの効果があると思います。

英語で説明する日本の観光名所100選 改訂第2版

 

英語で「日本」を話すための音読レッスン〈CD付き〉

カラー改訂版 CD付 日本のことを1分間英語で話してみる

 

 試験の対策としては、以上です。落ちたからと腐らず、次回通るための必要な時間が得られたと前向きに考えました。また、通訳ガイドという資格である以上、旅好きが奏功したと思います。時間やお金の許す限り、好奇心をもって「努めていろんな所へ行ってみる」ことを意識することをお薦めしたいです。

 

 それが試験対策に直接つながったかどうかは微妙ですが、四国の今治での仕事の後に、道後温泉に泊まったり、大阪出張の空き時間に京都駅前にある東寺や東西の本願寺を見て回ったりしました。試験があるからこそ、「せっかくだから行ってみよう」という気になりましたから。

 

 本職の広報・危機管理の仕事には残念ながらなんのつながりもありませんが、通訳案内士の資格がお役に立てる場面をゆっくり探してみたいと思います。ちなみに本職で最近コラムを書きました。

www.sjnk-rm.co.jp

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