広報パーソンのつぶやき

事業会社の広報担当者と広報コンサルティングの経験からコミュニケーション全般をメインに、ライフスタイル風なネタも。全国通訳案内士(英語)

企業出版はブランド価値の向上につながるのか?

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■ブログを使った「アウトプット力」の蓄積

 「本を出してみたい」と夢想することがあります。自分が培ってきた広報活動全般の経験やノウハウを多くの人に知ってもらうことで、それぞれの会社や団体の広報力を向上につなげられるのではないかと思うからです。

 

 とはいえ、商業出版を念頭に置いた場合、「売れるための企画」が大事だということはよく理解できるので、そこはじっくりと考えたいと思います。

 

 経済評論家の勝間和代さんが「効率が10倍アップする新・知的生産術」(2007年)で出版について「本人にアウトプット力が備わっていれば、自ずと機会は訪れる。それまではブログで力を蓄えよう」と述べています。「アウトプット力」とは言い換えれば、「情報発信力」。まずは地道に蓄積していくことを肝に銘じます。

効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法

 

 この本によれば、「1冊の本を書くには10万字以上の字数が必要」と。筆者の場合、1回のブログ記事のメドを1000字程度にしています。とすれば、100日分。ブログを長年続けている人や長文を書かれる人なら「なんだ、そんなもんか」という感想を持つかもしれませんが。

 

■企業出版というコミュニケーション手法

 最近、企業の認知度を高めるために本を活用する事例、企業出版について知る機会を得ました。企業の歴史や経営者にスポットをあてたり、第三者を通じて客観的な信頼性の高い情報を提供したり。そうした本を出版することで、企業ブランドにも好影響が生まれると。以前から行われていることですが、改めて出版社の方の話を聞くのは初めてでした。

 

 忘れてならないのは、あくまで「企業がその費用をすべて負担しなければならない」ということ。その出版社の場合、新書でも500万円ほどかかるという説明を受けました。それでも本の体裁は他の本ともちろん変わらないし、一部の書店流通にも乗せることもできます。

 

 費用負担が企業ということで、ともすれば、宣伝臭が強かったり、胡散臭い印象が与える場合があるのではないかと感じました。ちなみにライターは出版社側で用意されるようです。(著者名はクライアント側なのでいわゆるゴーストライター。)

 

 その方の説明によれば、「あくまで読者目線、読者のメリットを最優先にした内容にするよう提案している」と。企業色を薄めることで、中には10万部を超えるようなヒットが生まれたこともあったそうですが。

 

 新聞やテレビに広告やCMを行っても、効果が限定的なことも少なくありません。費用に納得感が持て、かつ宣伝活動・営業ツールの一つと割り切れば、企業が伝えたいことを、読者に届けることが出来る手法として活用できると感じました。とはいえ、読者はそうした事情をまったく知らない、というのはどうなんでしょうか。。

yhkhashimoto.hatenablog.com

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