買い物する場所にもお国柄が表れる
■日本に対する好感度の高い国
新聞通信調査会が、4月16日に「対日メディア世論調査」の結果を発表しました。朝日新聞の記事で知りました。米中韓英仏タイの6か国で行ったものです。日本に対する好感度は高い順にタイ(91%)、米国(79%)、フランス(73%)、イギリス(70%)、韓国、(32%)、中国(28%)。
日本に対する好感度の低い中国と韓国ですが、2015年の訪日した中国人は、前年比107.3%増の499万人に達して全体のトップ。二位は韓国(400万人)でした。(台湾が367万人で三位。)
タイ人から91%と高い好感度を獲得したわが日本ですが、「日本と聞いて思い浮かべること」という質問に対し、「日本食・すし・刺身・ラーメン」が並びます。2015年版「観光白書」に各国の訪日動機が出ていますが、「日本食を食べること」、「ショッピング」を挙げている国は、どちらもタイがトップ。
タイは熱帯気候なので、一年中日本の真夏に近い。雨季と乾季がありますが。食べ物や買い物だけでなく、四季が感じられることや治安の良さ、日本人の「おもてなし」の気持ちなどが、タイ人の心に響くようです。
先日のテレビでも、成田空港にほど近い千葉県のとある農園でのイチゴ狩りがタイ人に受けている、ことを知りました。フルーツ好きのタイ人にとって日本のイチゴは甘くておいしいのだとか。
■買い物する場所にもお国柄が表れる
買い物する場所にもお国柄が表れます。100円ショップはタイ(42%)、ベトナム(41%)に人気が高く、百貨店・デパートは香港(73%)や中国(68%)を抑え、やはりタイ(74%)がトップ。
ちなみに秋葉原などの家電量販店は、やはり中国が2位のロシア(27%)を引き離して中国(40%)がダントツです。
ビザ免除がインバウンド需要の拡大に好影響をもたらしていますが、タイの場合、2013年7月に緩和されました。2012年のタイからの訪日旅行者は年間約26万人でしたが、昨年は約80万人とほぼ3倍。
タイ人には、新横浜ラーメン博物館や山梨県富士吉田市が人気だと読んだことがあります。下吉田駅に富士山の見える神社仏閣があり、そこから五重塔と富士山を一緒に写真をここから撮ることができるそうです。
2015年は年度ベースでも2000万人以上の外国人を日本に迎え、過去最高を更新しました。出国する日本人よりも日本にくる外国人が多いという“入超”に、実に45年ぶりになったというおまけつきです。インバウンド需要が加速していることがうかがえます。九州の地震の影響が心配ですが。