プレゼンを相手に届けるには「体験を語る」ことが大事
■日本とアメリカのプレゼンスタイルの違い
先日、アメリカのとある業界の会合に出た印象を書きました。英語はやはり大事だなと。出来て困ることはないと断言できるので、日ごろから研さんを積んでおくときっと活かせる場面が出てきます。それを改めて実感しました。
もう一つ感じたのがプレゼン力です。日本語の同通は入りましたが、筆者のように業界にも専門用語にも精通してなければ、理解度は察するに余りあります。それでも演台を離れて堂々とリスナーと向き合ってプレゼンする姿はとても手慣れた印象を持ちました。
「手で持つマイクではなくハンズフリータイプを使用」、「スライドに文字は控えめ」。この二つが特徴でした。日本ではポディウムに置かれた固定のマイクで手元のPCを見ながらプレゼンを進めるスタイルが大半だし、プレゼンターのスライドも文字情報が必要以上に多い印象です。
このようにプレゼンスタイルとそつないスライドは学ぶべき点は多い反面、話している内容は必ずしもそれに追いついていないとも感じました。筆者のように、英語力や業界精通度に難があるような人には特に。
■プレゼンを相手に届けるには「体験を語る」ことが大事
世界からいろんな人が集まっているわけだから、どんな人にも何か印象づけられるようにするとよりプレゼンが際立つのではないかと思います。簡単なようでもちろん難しいわけですが。
会合の最後の日にNASAの女性宇宙飛行士の講演がありました。この方の話が一番面白かった。宇宙船の中ではくしゃみは禁物だとか、母親が作ってくれたバースデーケーキを宇宙船内で食べようとしたら誰かに食べられてしまったとか。
「宇宙飛行で最も危険な局面は?」との問いに、「三つある」と前置きして、「一つはテイクオフのとき、二つ目は帰還時、そして三つ目はその間全て」とウィットに富んだ答えをしたり。
やはり体験に基づく話は聞き手の関心を大いに引き出す、とここで感じました。専門分野のことを話す時もできるだけ話を分かりやすく、そして他人は経験できない自身の体験を混ぜるとより話がイキイキすると思います。
自身の体験は臨場感をもって人に伝えられる代えがたいものです。プレゼンテクニックはさておき、体験の引き出しはいろいろ持っておけば、聞き手の気づきにつながることもあるはずです。
英語力の維持におススメの方法
■英語力の重要性を改めて感じる
とある業界の大掛かりな会議を聴講する機会がありました。アメリカで開かれたものです。とにかく会場の冷房が効きすぎでした。我々日本人の中には、ダウンジャケットを上着の上から羽織っている人すらいましたが、向こうの人は半そでの人もいて、日本人と欧米人ではこうも体感温度が違うのか、と。
それはさておき、2日間の会議の中で企業や総会を主催する団体の理事など多くの人の話を聞く機会がありました。プレゼンは英語が基本ですが、日本語の同通も入りました。それらを聞いて感じたことが二つあります。
一つは英語のレベルアップの重要性です。子供のころから英語になじむ環境にいたことがあるとはいえ、決してバイリンガルではないし、使う機会がなければ徐々に英語力は落ちてきます。
専門用語が飛び交う会議なので、筆者の場合、同通が入ったとしてもピンとこないことも多々ありました。しかし、それでも英語力がある程度あればずいぶん理解も深まったのではないかと痛感します。
仕事をしていると、特に海外とのやり取りが多くない仕事をしていると、英語力の維持向上は簡単ではありません。筆者の場合、これまでポッドキャストに英語のコンテンツを入れて、通勤の間に聞いたり、英語の参考書やウェブサイトを務めて読んだりすることなどがあります。しかしなかなか頭に入らず、最近ではあまりやっていません。
大企業だと英語のレッスンを受けることができる会社もあり、筆者もずいぶん前に利用した時期があります。しかし、そうしたサービスを提供する会社は多くありません。そこでおススメしたいのがNPOの講座を利用することです。
■英語力の維持におススメの方法
日本中どこでもというわけにはいかないでしょうが、筆者が住んでいるところでは、市の補助によって運営されてるNPOが主催する外国語講座というものがあります。英語は初級から中上級まで数種用意されています。平日の夜や土曜日に開かれるので、仕事を持っている人でも参加することができます。
昨年からそのうちの一つに参加するようになりましたが、参加費も1回あたり1000円ちょっとなのでとてもリーズナブル。なので、こうしたものを利用するのがおススメです。一年間参加してみて、英語力が向上したかは何とも言えませんが、定期的に触れることで少なくとも維持にはつながっていると感じます。
そして二つ目はプレゼン力です。プレゼンターの大半はポディウムを離れ、TEDトークよろしく身振り手振りを使って、洗練されたプレゼンテーションを行っていました。こうした堂々としたプレゼンテーションをいくつも見ると、その重要性を改めて感じました。このあたりは別の機会に書きたいと思います。
NASAのジョンソン宇宙センターに行ってきました
■アメリカ四番目の都市ヒューストン
2月の末から一週間ほど仕事でアメリカのテキサス州ヒューストンに行きました。残念ながら他の都市にはいかず、ヒューストンにずっと滞在しました。現地の人によると、アメリカで人口の多い都市ビッグスリーはニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス。
そして、ヒューストンはそれに次ぐ4番目。人口は200万人を超え、日本でいえば名古屋市と札幌市の間くらいになります。人口の増加は他の都市をしのぎ、近い将来にはロサンゼルスを抜くと言われています。その理由を聞くと、一言「Oil(石油)」と。学生時代の地理の授業で、テキサス州が石油の産出が多いことは習った記憶がありますが、今でも石油がこの地の重要な資源の役割を果たしています。
ケネディ大統領が暗殺された場所として知られるダラスやテキサス州の州都オースティン(行くまでダラスだと思っていました)はどちらも内陸にあります。一方、ヒューストンは海に近く、メキシコとの貿易の拠点でもあります。ちなみにこのあたりでは「TexMex(テクスメクス)」と言われるメキシコ料理をテキサス風にアレンジしたお店が多く、我々も滞在中にそうしたお店の一つに行きました。
■「こちらヒューストン」
泊まったホテルの周りはオフィス街やコンベンションセンターなど観光とは無縁の場所でした。近くにNBAのヒューストンロケッツの本拠地「トヨタセンター」がありますが、試合のない日は外観からしかその様子を知ることが出来ません。
せっかくここまで来たのだからということで、滞在最終日の午後にミニバンをチャーターして、「こちらヒューストン」で有名なNASAのジョンソン宇宙センターに行きました。ダウンタウンにあるホテルからハイウェイで40分ほどのところにあります。
フロリダ州にあるケネディ宇宙センターが打ち上げ場所でこちらは管制センターです。なので発射台があるわけではありません。といってロケットや月面着陸船が全くないわけではなく、センター内で見ることが出来ます。「アポロ13」を見た人ならおなじみのコントロールセンターも当時の面影そのままに保存されています。
何でもあのニール・アームストロング船長が人類史上初めて月面に降り立ってから再来年で50年ということで、それを記念した映画の制作をしているという主旨のことをガイドが行っていました。ちなみに月の石や火星の石(NASAの当面のターゲットの一つは火星探査)も置いています。恭しく置いていますが、それほどの感動は覚えませんでしたが。。
ジェット機の上にスペースシャトルが乗っている映像を見た人がいると思いますが、こちらで実物大のそれを見ることもできます。